青春Destroy | ナノ


疎外感


「のう、椿崎…?」

「何かな?ペテンさん?」

只今、仁王はLOVELESS×××のがくぽ。撫子がそれのKAITOのコスをしておりあわせなう。しかしながら仁王には不満に思うところがあるようで、撫子に不貞腐れた様に声をかけた。

「疎外感をかなり感じとるあわせって初めてじゃ。」

「だから何?」

「仁王さん、まだまだっすね!」

「ペテン君、これが三人であわせを行うと言うもの。しかし、えっと…越前君、とてもカメラになれている気がするのですが、何故でしょう?」

そう、忘れてはいけないのがレンの存在。今回はリョーマにレンをやってもらっている。

「不二先輩にコツを教えてもらったんで!いつか撫子さんとこうやって本格的に一緒に写真撮れるように!」

「やーん!リョーマ猫耳と尻尾マジかわいいよー!似合ってるよー!ラブラブリー!hshs、hshs!」

「撫子さんこそとてもかっこいいっす!ですけど、俺は可愛いって言われるよりかっこいいって言われる方が嬉しいです!」

「hshs、ん?何か言ったかね?hshs可愛い、可愛い!」

リョーマの素敵な格好に酔いしれている撫子。リョーマの話をほとんど聞いていなかったようだ。

「撫子さんが喜んでくれるならもう、どっちでもいいっすけど。あ、あっちの風景いい感じじゃないっすか?二人であっちに行きましょうよ。」

「ペテンさんも忘れないであげてねー。」

「…っすね……ねぇ、がくぽっぽい人行くっすよ。」

「……プリ…。」

トゲを感じる口調である。

「よっし、三人のあわせはこんな感じでいいか。ね、リョーマ、ちょっとナイスが欲しいから柳生君の方へ行ってくれないかね?」

「!?…………撫子さんが、そう願うなら…。」

とても不本意だが、リョーマは従う。そして撫子と仁王はアダルティな雰囲気を醸し出しながら被写体となる。

「あ、どっこいしょ。」

「色気もクソもない掛け声じゃの。」

「ぬかせ。写真の向こう側に音声は届かないからいいの。」

「それはそうと仁王、アンタ朝、何食った?」

「昨日の晩の残りのギョーザ。」

「朝から餃子食ってんじゃねぇよ。軽くテロだよ。色気もクソもねえ臭いしてんじゃねぇよ。」

「写真の向こう側に匂いはいかんからええんじゃ。」

慣れと言うのは怖ろしいものである。
言いたいことは、撫子と仁王がとても近い。あわせだから仕方ないと言えばそこまでなのだが、何分…リョーマはほとんどパンピであるわけであって、この距離は許容範囲ではない。リョーマは仁王を射殺さんとする目つきで睨む。

「ッ…椿崎、もうええじゃろ!さっさと越前とであわせ撮りんしゃい!」

「え、…あぁ、うん。そうするよ。リョーマおいでぇ!」

撫子はリョーマを呼んで、リョーマはここぞとばかりに駆け寄った。そして仁王を横切った時リョーマは呟いた。

「近い。メッシュ引っこ抜くっすよ?」

「!?」

「リョーマァこけないでねー。両足、鎖で繋いでるでしょー?」

小走りに近づいてくれることはとても喜ばしいのだが、リョーマの着ている衣装は設定の都合で鎖をジャラっと付けている。

「あ、ハイっ…ぅわ!?」

元気よく返事をしたのはいいが、やっぱり躓いてしまった。こけそうになったので撫子が急いで腕を伸ばしてリョーマの体を支えた。

「っと、言った傍からじゃないか。気を付けてね?」

「ッ撫子さん、かっこいいっす!」

「フフフフ、私がKAITO兄さんをやったあかつきには不憫キャラなんて言わせないぜ!」

そして撫子とリョーマとのあわせが始まった。柳生はレーザービームをかまし、そして仁王は柳生の隣でその様子を観察。

「のう柳生さん。」

「何ですか?ペテン君。」

「もし俺があーやってこけそうになったら椿崎は助けてくれると思うか?」

「いえ、そのままこけたペテン君を見て『プゲラ』と言って笑うと思いますよ。」

「贔屓じゃ!」

「逆に聞きましょう、撫子さんがペテン君の前でこけたら助けますか?」

「…プピーナ。じゃけど、俺もいい加減に椿崎のデレが欲しいぜよ。…越前にイリュージョンしたらデレてくれるじゃろうか?」

「……やってみればいいじゃないですか?」

「イリュージョン!…椿崎ー!」

「あ?ッ!?リョ、リョーマ!?リョーマが二人いる!しかもがくぽのコスをしたリョーマだ!」

イリュージョンと叫んだ仁王はリョーマへと変身して、撫子を呼んだ。撫子は反応して仁王の方を見て見ると、そこにはリョーマが居たわけである。

「…………。」

「…リョーマ?」

リョーマは黙ったまま撫子の傍から離れ一直線に仁王の元へと歩いて行った。それからペチンとした可愛らしい音が聞こえてきた。

「不愉快っす。」

やっぱりマネされたリョーマ本人は良い気にはならず、仁王に攻撃を繰り出した。

「す、すんませんでした…。」

仁王の謝罪をそこそこに聞いたリョーマは再び撫子の元へと帰っていった。

「…ペテン君、ドンマイです。障害は撫子さん本人だけではなかったですね。」

「ハァ…。」


いつになったら撫子のデレは仁王に向けられるのか!諦めるな!諦めたらそこで試合終了だ!





――――――――
500000hit企画第32弾
亞螺姫様「青春で夢主、仁王、リョーマでバナナイスのLOVELESS×××併せの話し」でした。

コスネタ、枯渇SOSですわ!!もー、無いと言っても過言ではない。
今回のリクエスト募集ではリョーマにコスをさせると言った類のものが多かった。主人公の底力を見た気がしますわ。
しかしながらやっぱり仁王がオチ要員になってしまいました…ハァ……。ごめん、仁王。

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