斜め上を疾走 |
「ハァ…ハァ…ハァ……。」 撫子、今なら天国に行けそうな気がします。 「椿崎、興奮するのは止めるぜよ。」 「黙らっしゃい!私はね、憧れの!憧れの白銀様とコス合わせだぞ!?しかもあちらから声をかけてくださった!」 「…それをセッティングしたんは誰だと思っとるんじゃ。」 「仁王様ですぅ!ペテン様ですぅ!それについては感謝感激雨霰ってね!ハァア、しかも自宅コスだよ!白銀様の!」 「俺と白銀が知り合いだったことをもっと崇め讃えるべきぜよ。」 「散々ありがとうって言ったじゃん!つか仁王、私メイク変じゃない!?白銀様に会えると思って気合入っちゃったんだけど変じゃない?むしろこの格好も変じゃない!?」 「変じゃなか、平気、平気。」 「怖いよー、怖いよー、変な汗出てきた。ヤバい実際に会ったら私失神するかもしれない。仁王、その時は救急車頼んだ。」 「お前のテンションについていけん…。」 そんなハイテンションのまま白銀の家に辿りついた撫子と仁王。 「…仁王…。」 「なんじゃ?」 「……高級マンション…。」 「あぁ、しかもその最上階な。」 「…これドレスコードとか無いよね?」 「無いぜよ。そんなことで一々反応しなさんなって、時間がもったいない。さっさと行くぜよ。」 「ヤバい心臓破裂する!」 仁王が撫子の反応に飽きたこともあり、適当にあしらって白銀の待つ部屋へと移動する。玄関について仁王が何の躊躇もなくドアを開けた。そんな行動に撫子はブラックアウト寸前。 「珠理連れて来たぜよー。」 「撫子さん連れてきてくれた?」 部屋の奥から凛とした声が聞こえてきた。白銀…珠理のものだ。 そして仁王の声に反応した珠理は撫子の前に姿を現した。 スラリとした手足に、撫子よりも高い身長。銀髪の長い髪には紫のメッシュが入っている。こんな人に見惚れないで誰に見惚れればいいのか謎になってくるぐらいの外見。 「は、ははははッ初めまして!撫子です!」 「どもり過ぎですよ。初めまして、白銀です。今日は誘いにのってくれてありがとう。」 「いえいえ!こんな不格好でしかない私に声をかけてくださって…白銀様マジ女神!!」 「女神だなんて、そんなに大層な人格者ではありませんよ。」 「のう…時間が勿体無いけん、さっさと着替えんか?」 「そう、ですね。はやく着替えてしまいましょう。はい撫子さん、これに着替えてね?」 「チッ、仁王めが…。はい!用意までして下さってありがとうございます!……え?」 と手渡されたのはこれから着るコス服で、サンホラの『朝と夜の物語』に登場するヴィオレットの服。 「どうかしましたか?」 「いえ、あの…てっきりエレフとミーシャをすると思っていたので…。」 「始めはそれにしようかと思ったんですが、仁王さんも参加したいと言うことだったので仁王さんにはイヴェールをしていただきます。」 「なん…だと?仁王!アンタ何処までも私と白銀様との時間を割こうってか?ゴrrrrrァア!」 「…プリ。」 仁王は言い、着替えることを建前に逃げて行った。 「嫌ですか?」 眉を下げ、心底残念そうな表情を浮かべる珠理。そんな表情されたら…うん。 「いいえ全くいやではありませんよむしろ大歓迎です。」 「ああ、良かった。」 二人も着替えて、仁王と合流。朝と夜の物語最高、ヒャッホイ。 「椿崎も珠理も似合っとるの。」 「…お前に褒められても嬉しくねぇよ。」 「撫子さん、似合ってますよ?」 「ありがとうございます!……でもさ、こんなにデカいヴィオレットとオルタンシアなんて見たこと無いよ?」 「そうじゃなぁ…身長どころか、こんなに色気のある二人は前代未聞じゃのぉ。」 「いいじゃないですか、定石にしなくても。それよりオリジナリティーがあって。」 「白銀様最高!ですよね!こんな設定のこれもありですよね!ってわけで、私はイヴェールに対してドSになりたいと思います。」 「は!?」 「いいですねー。予想の斜め上を行ってますね。」 「ちょっ珠理も止めてくんしゃい!」 「食らえ!過去から今まで、そして現在進行形の恨み!」 「過去は水に流しtぎゃぁああああ!」 撮影(カメラマン:柳生)をして、画像の加工。それをコミュニティーにうpした。 新ジャンル「ヴィオレット、オルタンシア×イヴェール」 人気ユーザーとのコラボと言うこともあり、今までにないくらいの人気を誇ることとなった。 ―――――――――― 200000hit企画第1弾 十二宮 癸様リクエスト「【青春デストロイ】と十二宮様宅の【アナザー:白銀の少女】のコラボ」でした。 朝夜にしたのは管理人の趣味です。本当に申し訳ありませんでしたoyz |
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