青春Destroy | ナノ


うるさい


「赤也くーん!」

撫子は立海の校門のところで赤也を待っていた。

そして練習を終えた赤也が撫子の姿を発見しかけよる。

「お待たせしましたっす!誘いに乗ってくれてありがとうっす。今回どんなゲームしたいっすか?」

「えっとねー…戦国BASARA英雄外伝がしたいでっす!」

「おぉ、いいっすね!じゃあさっそく…あ!?」

「どどした!?」

「今…真田副部長に貸してた…っす。」

「え、なんで!?真田君ってゲームするの!?」

「いや、俺が押し付けた形っす。真田幸村って居るからネタで…。」

「あー…確かに貸したくなるわ…。」

「撫子さん他のゲームでもいいっすか?」

「うーん…残念だけど、仕方ないか。」

「む、赤也先に帰ったのではなかったのか?ん?…椿崎まで居るではないか、どうしたのだ?」

後ろから声がかかる。真田が来たようだ。

「あ…こんにちは真田君。」

「副部長……あ、そうだ!この前貸したゲーム返して下さいっす!」

「あぁ、あれか。今いるのか?」

「はい!」

「では俺の家に来い。」

「おぉ!」

「良かったっすね撫子さん!BASARA出来ますよ!」

「ホントにねー!ありがとう真田君!」

二人は真田の後に付いていった。



「そう言えば副部長はBASARAやったんすか?」

「あぁ、やってみたぞ。」

「え!?マジっすか!なんか意外っす。」

「む、お前が貸してきたんだろ。」

「そっすね。」

「ねぇ、真田君がゲームをやることってそんなに意外性No,1なの?」

「そうっすよ!副部長のケータイってラクラクフォンなんすよ!」

「な、マジか…。」

「あれは使い勝手良いぞ?椿崎もどうだ?」

「いや、遠慮しとく。」

どうでも良いことを話ながら真田の家に到着。そして真田の自室へ移動する。

「ほらこれだろ。」

整頓された机の上から出され赤也に手渡される。

「あざーっす!じゃ撫子さん行きましょう。………撫子さん?」

真田の部屋をキョロキョロしている。そしてウズウズしている。意を決したかのように撫子が叫ぶ。

「真田君の家ってめっちゃ和風なんだね!テラ滾る!」

「そうか?」

「そうともさ!ちょっと絵の資料にしたいから良かったら色んなところ写真とってもいいかな、かな!」

「まぁ、いいぞ。」

「きゃー!素敵ー!赤也君ちょっと付き合ってくれない!?」

「あー、はい。いいっすよ。」

赤也引き連れ探検なう。和室から庭までなかなかお目に掛けれないだろうと言う所を撮していく。
そいてある部屋。

「赤也君!すごいよ、テレビマジでかい!」

「うわホントだ!どうしたんすか、これ前まで無かったっすよね!」

「あ、あぁこれは兄が新しく最近買ったものだ。これでBASARAと言う物を俺はやったぞ?」

「ズルいっす!」

「狡くないだろう、俺の家の物だぞ。」

「ズルいとまでは行かなくても羨ましいよ!ね、いっそここで遊ばね?実況云々より絶対こっちの方がレアだよ。」

「そっすね!副部長いいっすか!?」

「…まぁ、良いだろ。一時間だけだぞ。」

「「よっしゃー!」」

赤也と二人でハイタッチ。
そそくさとゲームの用意。

「準備完了っす!」

「でかしたぞ赤也君!でさ赤也君……。」

ちょいちょいと手招き。

「なんすか?」

「あのさ、真田君の実力見たくね?
あのラクラクフォン真田君がどれくらいのものか見たくね?」

「っ!?見たいっす!超見たいっす!」

「そだろそだろ、…ねぇ真田君も一緒にやらない?」

「…いいのか?」

「もちろん!むしろやって。」

「む、ならば…。」

コントローラーを受け取る。
そしてキャラを選ぶ。
選んだキャラは真田幸村。

「「ブーッ!!?!」」

「なんだ?」

「い、いや…真田幸村選ぶんだね…。」

「うむ、俺の名前と幸村の名前があるからな。親近感がわく。」

「…そっか。」

赤也とのスーパーコソコソタイム。

「ちょっ撫子さん聞きました!?」

「聞いた聞いた、マジでホントにあのジャニ顔を選ぶなんて…島津のじっ様とか織田信長とか選ぶと思ったのに!」

それに一瞬CP名に聞こえた。

「意外っすよね。絶対、あの顔見たら『浮ついた顔してたるんどる!』と言うと思ったんすけどね。」

「ねー。」



「何を言ってるんだ?早くそっちも選択しろ。始まらないだろう。」

「あぁ、ゴメン。赤也君やる?」

「いえいえ、撫子さんからどうぞ。」

「お、ありがとう。」

撫子がコントローラーを受け取る。選択したキャラは奥州筆頭伊達政宗。
蒼紅の戦いって見たいですよね。

「うぉして参るぁあ!」

「こちらも負けんぞ!」

ゲームが始まって少しして、

「あ…撫子さん優勢。」

「むっ…!」

「んふーふー…。負けれねぇよ!でも…筆頭使いにくい!間合いが短い!」

「あー…確かに…。」

「でも後一発!」

後一撃、食らわせれば撫子の勝ち。

「負けてはならん…たとえゲームでも…キエーッッ!!」

「!?」

勝者、真田。

「な…何が起こった?むしろ何故叫んだし…。耳が…。」

隣に座ってプレイしていた撫子の耳は深刻なダメージを食らった。そして負けた。

「ふん…負けてはならんのだー!」

「それはこっちのセリフだよ!もう一回!」

「良かろう!」

勝つまでやってやんよ!

「キエーッッ!!」
「負けてはならんのだぁ!!」
「ぬるい、ぬるいわぁ!!」
「千年早いわ!!」

「くっそ…!」

「撫子さん頑張って下さい!」

赤也も応援をする。

「あ、…ごめん。私ばっかやって…。」

「いいぇ!むしろやって殺っちゃってください!」

「あぁんもう、赤也君マジ小悪魔!!殺る気でちゃう!」

「ふん、何回挑んできても、結果は同じ事…キエーッッ!!ぬるいw「いい加減うるせーよ!」

「あ…。」

撫子の黄金の右ストレートが綺麗に真田の頬に決まった。真田は沈んだ。それを直視してしまった赤也。

「あ、勝ったぁ!」

リアルK.O.していた真田を尻目に撫子はゲームを続行、そして勝利。

「撫子さん、撫子さん。横、横見て下さい。」

「ん?げ…。これもしかして…。」

無意識に殴ってしまったようだ。本能って怖いねー。

「はい、撫子さんがさっき沈めました。」

「……赤也君よ。分かっているな?」

「ハイす。」

「さて…真田君、もう一時間たっちゃったから帰るわ、うん。」

「そっす。一時間たっちゃいましたから。」

のびてる真田をスルーし、部屋をあらかた片付け、BASARAのソフトを回収。
証拠隠滅だ。

「真田ぁ…次会うときは俺が、勝つぜ。」

蒼い人のセリフを吐いて去る。



「いや、撫子さん最後一応勝ったじゃないですか。」

「ゲーマーシップに基づいて正々堂々と次は勝つ!」


――――――――――――
50000hit企画最終弾
音葉様リクエストの「真田とBASARA」でした。

真田さんって絶対ゲームとかする時叫んでいると思います。

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