326 |
忍足はしたり顔で宍戸を見て、落書き開始。 「えーっと…男なら誰でもいい、と。」 「火憐ちゃんと月火ちゃぁあん!って宍戸ビッチかよワロス!」 「俺の考えじゃねぇよ!つーかお前も負けたことになるんじゃねーのかよ!」 確かタッグを組んでいたため連帯責任となるが…。 「いやいや、私は手ぇ出してねぇし。ね?忍足。」 そんなものないない。 「アァ、ソウデスネ。」 「おい椿崎、後はテメェだけだぜ?挑戦してねぇの。」 「アーン?……はいはい。」 周りを見ればお年玉袋を持っているか、顔に落書きをされているか二者択一の面子ばかり。撫子はでは自分も、と言うことで一応構えた。のだが、視界がぼやけるなう。 「跡部ー、手加減してやりなよ。」 「アーン?滝にしては珍しいこと言うじゃねーか。」 「え?僕は年中無休で優しいけど?」 「………。」 「跡部、打って良いかね。」 滝の発言に気を持って行かれていた跡部に声をかけた撫子。常識的に声をかけてしまったが、不意打ちを狙えば良かったと声をかけてから後悔した。 とりあえず、サーブ。 そして撫子は跡部の打ち返してくる羽根を何とか拾う。しかしながら若干左右に揺さぶってくる跡部に悪意を感じる。 「お前の死角、スケスケだぜ!」 「え?何、お前のスカートスケスケだぜ?うわ跡部変態だ!」 「んなこと言ってねぇよアーン?」 空耳乙。しかし無理矢理過ぎる。 そして撫子の体力…と言うか精神力が限界に近づいた。 「……ね、忍足。」 ラリーの途中だが撫子は忍足に声をかけた。 「なんや?」 「私の顔、かなり赤くない?」 「ん?…あぁ、せやなぁ。かなり赤いわ。なんや体力落ちたんか?」 「いやー…私がここに来る前フラグ云々言ってたじゃん?」 「おん。」 「腕、握ってみ?」 自分の腕を握ってみろと撫子は言って、忍足に掴ませた。するとどうだろう。 「あ?…ぁあ!?あっつ!なんなん自分、なんでそんな熱いんや!?まさか風邪ひいてるんか!?」 テラ熱い。運動したからと言ったなる熱さではない。 「フハハハハハハハ!風邪ひきなう。高熱なう。ばたんきゅーまで3、2、1、ふぅ…。」 「撫子ー!」 漫画の如く倒れた撫子。いきなり意識を手放した。忍足はガクンと力を抜いてしまった撫子の身体を咄嗟に抱え、しきりに名前を呼んだ。しかしながら撫子は気絶しているのでその声は届くわけがなかった。 |
<< TOP >> |