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そして撫子は思いの丈を葵に打ち明ける。 「あ、葵君!」 しかしこの平助扮する葵。テラ本物である。 「なんですか?撫子さん!」 「あ、葵君が私の名前で呼んだ。」 前回は華麗に勘違いして忍足がとても面白いことになったと言う。 「クスクス、教え直したんだよ。こうやってコス参加する度にあんな反応されたら困るからね。」 「あぁ、なーる…。」 「もー!僕の黒歴史出さないでよね!」 「「クスクスクスクスクス。」」 「で!なんですか?」 「あの、その…。」 珍しく撫子がオドオドとしている。このシーンを忍足が見たら「オエッ」とか言っているだろう。そんな感じ。 「?」 「平助に一回でも良いから…!」 顔を真っ赤にして、 「え、」 そんな撫子を見て葵は自分にも春が来た、と言う反応をした。そんな反応を見て回りにいるメンツがお?お?とウリウリと葵を茶化す。葵は満更でもなさそうにそれをいなす。そして撫子の次の発言を待つ。 「一回でも良いから、張り手食らわしたいの!千鶴に平手食らった平助のキョトン顔、激しく萌えた…!」 「え?」 「「「ブハッアハハハハ!!」」」 撫子の発言に葵が驚き、周りが爆笑。 「剣太郎、OK出してやれよ!」 そのまま茶化していたメンツが剣太郎を拘束する。 「え、ちょ、バネさん!?」 「撫子さん、どーぞどーぞ、剣太郎は丈夫なのが取り得だから大丈夫!」 「勝手なこと言わないでよ!?」 「葵君…ダメ、かな?」 シュンと、眉を下げる撫子。いや、鬼灯。 「あ…鬼灯様になら叩かれても良いかもしれない。」 「じゃあ、おkと言うことで、右の頬を殴られたなら左の頬を差し出しなさい。歯を食いしばっていれば大丈V!」 ベチンと言う効果音の方が適切な気がした。 「ブッ…何だか気合いが入った来がします!」 「え…そんな作用あんの?」 「おや?人集りが出来ているからどの様な大型あわせかと思ったら…六角中の皆さんじゃありませんか。あ、撫子さんもいらっしゃるようですね、お久しぶりです。」 撫子が自分の平手打ちに秘められた力について漠然と考えていると訛りの強い標準語が後ろから聞こえてきた。振り返ってみるとそこには木手が居た。 「おぉ!木手君じゃないですか!お久しぶりです、今回ありがとうございました!」 「いえいえこちらこそ毎回購入していただき、礼を言う立場ですよ。」 「ぁあ!?なんで比嘉中の木手が居んだよ!何しに来た!」 六角の方から何やら威嚇的な空気が醸し出された。実に一触即発の空気である。 「おやおや、やはり野蛮ですね。ここに私が来るのも貴方達の許可が必要なのですか。撫子さん、一緒に居ない方が良いですよ。品が問われてしまいます。」 「撫子さん、そいつから離れて、そいつはおじいの仇なんだ。」 「え…ちょ、…説明プリーズ。」 「こう言うことがあったんだ。因みに復讐したのは僕達青学ね。」 間をとって不二が説明してくれる模様。概要だけだが分かりやすく教えてくれた。 |
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