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「お久しぶりです精市君!その他立海諸君!」 「やぁ、椿崎さん。わざわざ挨拶に来てくれたんだね。ありがとう。」 「いやいや、挨拶に来なかったら後から後悔するから。私が、って言うか滝はここに居たんだね。」 立海のメンツにまぎれて滝がそこに居た。 「うん、立海が来ること知ってたから。僕は撫子が知らなかったって言う事に驚きだね。仁王君とかから聞かなかったの?」 「え…だって仁王とはコスの話こそするが、基本プライベートは…ね?仁王。」 「じゃな。」 そりゃ前より仲が良くなったからって言ってもマイナスから0になったわけであって。自分の個人情報をわざわざ教えるなんてことはしていないよ。 「マスターも教えてくれなかったし。なんで?」 「話題に上らなかっただけだ。それから知らずに一番に会う立海生は誰だろうかと思ってな。結果としては仁王だったわけか。」 「マスターの探究心が憎い。」 「まぁ、そう言うな。ところで氷帝はどういった日程なんだ?」 「えっとねー…今日は午後からずっと自由時間で6時からご飯。10時に就寝。明日は朝から…何て言うの?雪山ウォークラリー的な?で、午後はご飯を食べて帰る感じだね。」 「そうか。同じような日程だな。」 「あぁ、そのウォークラリーは合同だよ。立海と氷帝の。」 「……は?」 「合同になったんだよ?」 「…滝様、精市様?それは…君らの仕業で?」 こんな規模のでかい事、この二人しかできないだろう。 「仕業だなんて失礼だな。ただ僕たちは先生に提案しただけだよ。」 「そうそう、折角日程が似てるんだ。学校単位で仲良くしてた方が良いんでしょ?この先色々と。メリットはあってもデメリットは無いしね。」 「…っすね。」 「立海氷帝合同の新しい班とかはさっき決めたから。安心して?立海と氷帝のテニス部は同じ班だからね。ちなみにリーダーは俺。」 「一抹の不安しかない。」 「大丈夫。遭難させることはしないから。」 「わざわざ口に出さないでくれ。それがフラグと言うのだよ。」 「フフフ、明日が楽しみだねー。」 「ソウデスネ……よし、…忍足明日悔いの残らないように遊ぼうか。」 現実逃避と言うものである。きっと命が居る様なことは無いとは思うが、半死に位はするかもしれない。悔いの残らないように精一杯今を生きます。 「せやな。遊ぼうか。とりあえずリフトんとこ行こか。」 「そうしようそうしよう。それからジロー達と合流してカマクラ作ろうか。」 「おん、了解や。」 そう思っていたのは忍足も同じだったようで、撫子の提案に乗った。 「おー、椿崎。カマクラ作るんだったら俺らも誘ってくれ。でっかいの作るの夢だよな。な、ジャッカル。」 かまくらと言うワードに反応したブン太。共に作りたいと言った。 「あぁ、俺はカマクラなんて作った事ねーからな。雪で作ったと言えば手のひらサイズの雪だるまだな。」 「マフラー付けながら眼鏡も着けながら雪だるま二体作ったとか無いのですか!あなたが好きだからぁ!とか言って遊んだり!」 「撫子、それ色々混ざっとるで。」 「すまんな、そこまで詳しくないのだよ。では、後から誘いに行くよー!」 「ほな、後からまた。」 撫子と忍足はリフトの所へ向かった。仁王も連れて行って嫌がらせをすると言った選択肢もあったが、そんな無駄な時間は今は要らない。カマクラを作るときに手が滑ったとか言って雪合戦(一方的に)をすればすべてが解決である。 |
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