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不二は体育館に向かって行った。ここに残った撫子と朋香。 「お姉ちゃん次どこ行きますか?」 「んーリョーマのクラスに行こうかな?」 リョーマのクラスに行ってみた。リョーマのクラス展示はバルーンアートでクラスの中がとてもカラフルになっていた。 「撫子さーん!」 「っリョーマァア!私の癒やしぃ!」 互いに互いを見つけてテンションMAX。 「来てくれたんすね!」 「来ちゃいました!何々?リョーマのクラスはバルーンアートなの?もうプリチー!」 「俺、撫子さんの為に頑張って花作ったんす!受け取って下さい!」 風船で作られた造花。花びらの大きさは均等でかなり頑張ったのだな、と感じさせる一品である。 「リョーマからのプレゼント、だと!?勿論家宝にしますぜ!」 「リョーマ様と撫子様ってお知り合いだったんですか!?って言うかすごく仲がいい…。いつもクールなリョーマ様が、なんて可愛くなっちゃってるのぉ!?」 「ん?そうだよー。トモちゃん達と出会う前に出会ってたー。何時であったっけ?」 「一学期の中間テストの三日前っす!俺、あの日本気で中間テストの存在を呪ったっすよ!無かったらもっと撫子さんと居れたのに…。」 「確かに呪いたくなるよねー、テストの存在って!」 「っっ、撫子様!私ちょっと予定を思い立ちましたから失礼します!」 朋香は撫子から離れてどこかに走り去った。何か呟いている。 「桜乃ー、桜乃どこ!?ヤバいわよ、かなり神がかった設定思いついた!あれの続編としていけるわ!いけるわこの設定!冬コミ…ギリギリで、間に合わせてやるわ!」 朋香が走り去って残された二人、いきなりの朋香の逃亡に驚いたが、すぐに冷静になる。 「…じゃ、リョーマ私、他のクラスの出し物…。」 「ついて行くっす!」 「アヘー、可愛いー。」 撫子は新たな仲間、リョーマをパーティーに加えて次は二年の所へ。 「えッ!?椿崎さん何故ここに!?」 「ニャ!?おチビの椿崎さん!」 「えっと…氷帝のマネージャー?」 二年の教室前に行ってみると教室に入る前に大石と菊丸と河村に出会った。 「あ、先輩達…。」 「げ、バレた。なんで速攻でバレた、私の変身技術落ちた?」 「違うっすよ!先輩達が撫子さんって分かったのは俺が毎日撫子さんの魅力を語ってたからっすよ!」 「わー!微妙な感情を抱くわぁ…。」 「でも椿崎さんは…青学に縁はありましたっけ?」 「グハッ…ト、トモちゃんのあ姉…デス?」 痛いところを突かれ撫子は片言となりながらも返答。 「えー!?椿崎さんっておチビの追っかけの子と姉妹だったのー!?」 「それは、知らなかったな…。」 「案外世間って狭いんだね。」 他人の言った言葉を簡単に信じる三人。物凄い罪悪感である。 「ッすんませんすしません嘘です!すみません!私とトモちゃんとはただの友達です!すみません!どうしても遊びに来たくてっ、すみません!無理言ったんです!すみません!しかし学校側には内密にお願いします!すみません!」 どこの謝りキノコだ。 「あ、そう言うことだったんだ。一本とられちゃったな。」 「もー、また騙されちゃったにゃー…。」 「すんませんすんません、マジすんません!」 「でもなんか嬉しいな、他校の人がそこまでしてうちの文化祭に来てくれるなんて。」 「そうだにゃー…でも俺ら弁論大会の本戦に残んないと実際すること無いってね!」 「こりゃ大変。」 「でも楽で良いよ。最後の文化祭だしゆっくり回ることも大切だよ。」 「………青春や、青春しとる男子が居る!眩しい!目がぁ!目がぁあ!」 撫子が青春オーラにあてられて目を覆った。 「撫子さん!傷は浅いっす!」 撫子は心配してくれるリョーマに萌えながらもっと演技を続け、死に際になった。 「リョーマ…私はもう、ダメかもしれない…私のお墓の前で、」 「泣きますからね。号泣しますからね。」 「ちょっとちょっと、そこは泣きませんでしょ。」 |
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