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「さぁ、最終審査です!男子共お待ちかね、水着審査です!」 ヒューヒュー、ワーワー、と会場内が沸く。 「異議あり!」 撫子は控え室にて嘆くがその言葉は近くにいる女子にしか届かない。 「お姉様!素敵な水着ですわ!」 「いや、水着がみんな統一でしょうが。サイズが違うだけで、同じでしょうが、子猫ちゃんhshs。しかしみんながきっかり服を着ている中、我らだけビキニて、バカかバカなのか。良い見せもんじゃねーか。」 「それは今更ですわ。」 「何か羽織っても良いかね?」 「…良いとは思いますが、審査はプロポーションを見るので、フリになるかと…。」 「……別にいいよ…そうだ、男心をくすぐったら±0じゃね?」 「そう言う事に…なりますかね。」 「じゃ、そう言うこと。ちょっくら忍足に電話を…。」 ケータイを取り出しダイアル。 「ぃよう、忍足!どうだよ、俺の底力!」 『あぁ、凄いわ。まさか最終審査まで残るなんてな。』 「でだ今水着着てんだけど、お前、脱げ。」 『…は?』 「いやー、何か羽織りたいんだけど普通に羽織るだけじゃマイナス点じゃん?だから彼シャツでもしようかと思って。」 『いや、俺双識なうやで。』 「あ……そうだ、今すぐ教室まで走ってこい。んで制服を私に届けろ。」 『あ、はい…。すぐ行くわ。』 「サンキュー。」 そして程なく。 「浪速のスピードスター宅急便やで!」 「こっちの忍足が来た!?」 「まー、どっちが来ても一緒やん。それより、ホイ。侑士の制服一式。」 「ありがとう!しかし、見誤ったか…忍足のを借りようとしてしまうとは…。謙也君。私がもしロリコンになったらショタコンの呪いをかけてやるって言っといて。」 「お、おぉ…。」 ロリコンもショタコンも同じだろ。とツッコみたかったが、呑み込んだ。謙也を見送って、撫子は忍足のYシャツに腕を通す。 「うわ不快指数パネェ。そうだ、子猫ちゃん達良い機会だ。上着を触りまくってしまえ。20回ビリって言っても平気だからやっちまえ!」 一応人気者の忍足。上着に群がる。ビリビリと聞こえたような聞こえなかったような。ま、良いか。 そして出番。 撫子だけ彼シャツをしていると言う風景であったが、醸し出す色気はレイヤー、ペテンのようなもの。むしろペテンを参考にしている言っても良い。Yシャツから片方の肩を外し、少しだらしなく着ることで表現。萌え袖もきちんと存在。髪の毛もほどき、持ちうる限りの色気を発揮。今なら恥ずかしさのあまり憤死しそうである。でも全裸じゃないから恥ずかしくないもん!いや恥ずかしいものは恥ずかしいです。 「ってあれ?19番ちゃんは?」 例のあの子が居ない。 「あ、19番は体調不良の為最終審査を欠席しました。ですのでこの審査での得点は加算されません。」 「病弱美少女だったのか!?」 何と言う萌え。 「ま、気を取り直して審査を続けましょう。」 一人居ないだけでコンテストを中断することは出来ないので直ぐに審査開始。 それから投票時間となる。集計係りが本気だしている。 「結果が出るまで暫くお待ち下さい。」 撫子は着替える。速攻で。こんな格好必要以上にしていられるか。誰が何時までも水着+忍足のYシャツを着ていられるかって言う話だ。 「さぁ!結果発表です!出場した皆さんはステージに出てきて下さい。」 最終審査まで残ったメンバーが登壇。因みに撫子は再びKAITOの服を着ているため、子猫ちゃんが沸く。 「「「きゃー!お姉様ぁあ!」」」 撫子はそれに応えるように手を振った。そうしてると先程欠席していた19番の子が出てきた。 「流石、お姉様。人気ですね。」 「人気で悪い思いはしないよー。それより体調は大丈夫かね?」 「えぇ、平気です。僕そこまでやわじゃないし。」 「え?僕?」 |
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