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そして千歳はテニス部が借りている教室へ入っていく。撫子もその後を追う。千歳が教室に入ったところで立ち止まったので撫子は千歳に隠れるようになりながら待機。 「あ!?千歳!早よ準備しろっちゅー話や!今日は7時にここ集合や言うたろ!」 謙也の声する。千歳に突っかかって行った。らしい、 「すまんばい。」 「謙也、千歳の遅刻癖はもう病気や。ツッコんだら負けやで…。」 白石も出てきた。らしい、 「ツッコミの本場の大阪でツッコミを禁止するんか!」 「謙也さん、他人の事なんてどうでもいいっすわ。俺、撫子さんを呼ぶことが出来なくなった事実で腸煮えくり返ってますんで、騒がんといて下さい。…チッ!」 財前も居るらしい。 「…俺も着替えてくるばい。」 千歳は扉を背にして立っていたが移動。そして千歳の後ろから現れ出るは、撫子。 「「「ッ、撫子さん!?」」」 「あ、おは…っキャァアアアア!!女装男子が一杯すぎて目ん玉溶けそう!」 メイド服を着ている白石。 ミニスカナースを着ている謙也。 ゴスロリを着ている財前。 セーラー服を着ている一氏。 着物を着ている小春。 チアリーダーの服を着ている金太郎。 巫女服を着ている銀。 チャイナドレスを着ている小石川。 それから魔女の宅急便のキキの服を着てジジも箒も持っている千歳。 しかし、化粧やパッドをしてないのでネタ感がぬぐえないが、まぁ…これも楽しみ方としては間違ってないしおk。文化祭だしね。 「な、なんで撫子さんが居るんですか!?千歳先輩!?」 「みんなは呼ばん方がよか言っとったばってん、今回のことは椿崎の名誉に関わることち言うから呼んだばい。」 「え?私の名誉?」 「…千歳……連れてくるんなら、一言言っといてや…心臓に悪いわ。じゃあ…急ピッチで最終準備を終わらすで!その後に全部説明したるからな、撫子さん!」 「お、おぉ…。」 「よっしゃ!本気の女装もしたし、最終チェックや!」 謙也が意気込んだ。しかし撫子はその言葉に引っかかった。 「ん?本気?それ本気なの?ネタじゃないの?」 「お?おぉ、本気やで…なんや?」 「メイクも…胸にも詰めてないのに、本気?ウィッグもただ被っただけで、本気?」 「え、なんやの?椿崎なんや…怖いで?」 「中途半端は俺の何かが許さねぇ!一人ずつ面かせやぁあ!」 撫子は鞄の中から素早く化粧道具を取り出して謙也の肩を捕まえた。 「ヒッ!?し、白石!」 思わず助けを求める謙也。 「んー…丁度ええし、撫子さん頼めるか?」 「頼まれなくたってする!あ、後タオルがあるなら持って来てー。胸に詰めたる。謙也君、なにカップがお好き?私的にはミニスカナースと言うことを考慮してきょぬーのエロエロ天使って言うのはどうだい?」 「なっ!?ちょ、待、アッー!」 撫子は準備しているスペースの一角を借りてメイクアップスペースにした。一人一人にメイクを施す。最終準備も終わったし、メイクも一人残らずした。 「ふぅ、完成!こんなに可愛い子が女の子のはずがない!」 撫子はデジカメを構えて写真を撮る。純粋に思い出を残すためなんだからね!べっ別に下心なんて…無いんだかね! 四天宝寺のメンバーが互いに顔を見合わせている。プチ整形した並に顔が変化しているのがにわかに信じられないらしい。 「…化粧怖いわ……。」 「謙也君。女は顔面耕すことが一日の始まりになるんだぜ……騙されんなよ…。」 「…肝に銘じとくわ。」 |
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