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「話が一段落したなら出ていけよ椿崎!」 忍足と話している間に他のメンツも来ていたらしい。撫子がここから出て行かないと宣言した瞬間宍戸が過剰反応。 「今更じゃねーのよ。恥ずかしがらずに半裸を晒して下さい!腹筋hshs。それになぁ、宍戸…俺今男だぜ!」 右半身を向けるようにしてポーズを決める。 「屁理屈言うな!滝に言いつけるぞ!」 「ひ、卑怯よ!滝の名前を出すだなんて!」 「今回は撫子の負けや、大人しく出て行っとき。」 レフェリー忍足のジャッジにより撫子敗北。出口に向かって歩き出す。そして宍戸の真横に立って宍戸の耳元で大きく舌打ち。それから指を宍戸の肩で遊ばせながら色のある声をきく。 「チィッ……!宍戸ぉ、私を滝で脅すのはぁいい考えだけどぉ…自分の力で抑えつけられないって、激ダサ…だからねぇ?」 最後にふぅ…っと耳に息を吹きかけて脱兎。慌てている宍戸の声を聞きながら撫子は高笑いをしてクラスへと向かった。 「さぁ!子猫ちゃんに坊主!trick or treat!やっべ子猫ちゃん萌えぇええ!」 「「「Happy Halloween!お姉様ぁあ!!」」」 クラスに行くと他のクラスメイトも仮装していた。女子はだいたい魔女っ子や猫耳付けたり、見ているだけで癒される。 「みんな可愛すぎるよ!どうしてみんなかわうぃの!?」 「お姉様こそ美しいですぅ!」 「私を褒めたら調子にノっちゃうよ?さぁ、子猫ちゃんお菓子をくれないと…悪戯するぜ?」 半身をちょい隠しながら蒼の貴公子っぽい声を出す。 「お、お姉様なら…悪戯されても良いです……。」 うっとり気味の子猫ちゃん。いや、お菓子をくれよ。 「姉御!俺達にも言って下さいっす!」 「む、trick or treat?」 舎弟からも言われたいと言われたので視線だけを向けて言った。 「グハァァ!もう、いい!」 腰砕けぇな舎弟共。 「お菓子をくれよぉおおお!」 「「「キャアアアアアア!!」」」 「な、何!?」 撫子とは別の場所で歓声が上がった。何事かと向いてみると跡部が吸血鬼の格好をして不機嫌そうな顔で撫子を睨んでいた。後ろに忍足も居る。 「わー!テライケメソ!吸血鬼hshs、血はどこから吸うんですか!?萌え!」 撫子だってイケメン吸血鬼が居たらミーハーの如く群がるよ。 「椿崎…勝負を申し込む。」 「hshshshshshsハァ?」 「跡部、いきなりそんなこと言っても通じんで?」 「何?何なの?」 ?を飛ばす撫子。そんな撫子は説明を求める、が跡部は説明をする気は無いようだ。なので忍足が代わりに説明。 「早い話どっちが多く生徒からお菓子を貰えるか勝負しようっちゅー事や。」 「…なんで、そんな面倒くさいことを?」 「ぶっちゃけ去年までのハロウィンの時は跡部に話題が集中しとったのに、今年は撫子に半分話題がいっとるのが気に食わんのやろ。」 「ハッ、ただの悔しがりか。私にメリットが見いだせないからやらないよ。」 「因みにお菓子を一番多く貰った生徒には氷帝学園の食堂のスィーツを好きな時に好きな物を好きなだけ食べることが出来る一年間パスを贈呈…。」 「跡部ぇええ!!吠え面をかかせてやんよ!」 「アーン?それはお前の方だぜ椿崎!」 ここに開催。撫子vs跡部の試合。 「うわー、撫子単純…。」 「とりあえず、跡部…お菓子を寄越せ。」 「ハッ、良いだろう。選別としてやるよ。」 「ふん、どんなに嫌みを言われようが私は今、年間パスポートの為なら甘んじて受けるわ!」 とりあえず跡部からお菓子を奪取。それからテニス部メンバーにお菓子を集りに行こうと思う。あ、授業はあるから休み時間の時に行こうかね。 |
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