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「桔平は器用ばい。桔平の作るトトロはむぞらしかぁあ!」 「それを躊躇なく腹ん中に納めてるようだが?」 「…料理は腹ん中に入れられる運命ばい。」 「食わなきゃ損だよね。それが供養にもなる!…材料もまさかイタ飯に変身させられるとは思ってなかっただろうね…。」 「「………。」」 かける言葉がとっさに思いつかなかったそうな。 「そーいえば、千歳君がこのジブリ飯を頼んだ張本人なんだっけ?」 「ん?あぁ、俺が桔平に頼んだと。」 「ジブリ好きなんだ?」 「当たり前ばい!ジブリの映画は良かとよー!話の構成も抜かりは無か。その上、生き物達がむぞらしかぁあ!!」 「お?千歳君はキャラだけでなく物語も楽しむ派かい?」 「もちろん!椿崎もそうか!?」 「ふっふっふ、その通り。伊達にアニメ好きを語ってないのよ。ジブリは神作!沢山の名言を残してくれた…。ファンさ!」 「ファンを名乗るなら俺の出すクイズに正解してからばい!」 「望どころ!」 「やる意味あんの?ファンとか勝手に名乗っていいもんじゃないの?」 伊武が呟いた。 「まーまー、面白そうだから聞いとこうぜ。」 それを神尾がいなして、クイズ大会的なものが開催である。 「第一問ばい。となりのトトロ、皐月ちゃんとメイちゃん。この名前の由来は?」 「フッ、愚問!皐月ちゃんとメイちゃんは二人で一人の人間性を表してるから!皐月ちゃんがお姉ちゃんらしくしてるときは、メイちゃんが甘えん坊で、皐月ちゃんが弱っているときはメイちゃんがしっかり者になってバランスをとっているのさ!」 「ッ正解…。」 「ドンドンこいやぁ!」 「第二問!カオナシと対になっているキャラとはなんと!?」 「ハク様だ!人間の綺麗な部分と、汚い部分、それぞれを表現して千に関わってる!だから画面上にハク様とカオナシが同時にログインしてることはない!」 「正解っ…。最後!風の谷のナウシカでナウシカが冒頭に少女の胸元を開いてショックを受けた顔をしていたが、何故か!」 「フッ勝った。それは障気を吸い過ぎてもう命はないから。ナウシカが気付いた理由は、その障気を吸い過ぎたら気管に沿っての部分が黒くなるから。だからショックを受けました!」 「正解たい!椿崎凄いばい!」 「流石です撫子様!」 「……深司…今の分かったか?」 「は?何言ってんの?分かるはずないじゃん。そもそも何でそんなに知ってんの。知識偏りすぎだと思うけど、もっと一般常識を学んだ方が有意義だよなー。」 「伊武君の呟き攻撃超イテェ!」 「深司。」 「…すんまそん。」 「しっかし椿崎が桔平の妹と知り合いだとは思わんかったと。」 「ハハハハ、杏ちゃんとは今日初めて出会ったよ。まさか橘君の妹とは思わなかったけど。」 「今日出会って家にまで呼ぶ仲になるんか!?」 「グッ…物凄く一般常識を言われた…伊武君が言ったことはあながち間違ってないか…。」 「撫子様は悪くないです!私が呼んだんですから!」 撫子を庇う杏。その姿は勇敢である。 「キュンっ…!杏ちゃん、私の妹にならないか!?」 「え?是非!」 「おい!杏、流石に兄さん泣くぞ!?撫子さんもそんな冗談やめてくれ!」 「………善処しますん。」 「どっちたい…。」 桔平の焦ってる姿を見たのが初めてだったのか、千歳が見たことのないテンションでつっこんだ。 ―― ※ジブリの問題は学生時代、教育学の先生に教えてもらったものなのでもしかしたら違うかもしれません。 |
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