青春Destroy | ナノ


201


「あ、せや…代われで思い出した!立海の丸井、何考えてんねん!」

忍足が少し離れたブン太に声をかけた。

「な、なんだよ!?」

「自分、撫子にあんなん頼むとか卑怯やで!何が頭痛いねん、そんなん仁王とか近くにいた奴に見てもらえや!」

「何?天才的な俺の発想力に嫉妬?だったら忍足君も見てもらえばよかっただろぃ。」

「二番煎じ以上に怖いもんはない!やったらバレるわ!」

「俺、バレてなかったっぽいし…ふいーっ天才的!」

いや、バレてましたからね?バレてる上でのあの行為でしたから。あれ?そうしてみたら私ってその時めっちゃビッチだった?いやん。私は清純派で売ってんのよ、つって。

「で、どうやった?どうやった!?」

「一言で言うなら…ごちそうさまでした……かな。あれはDあるぜ?絶対。」

「目測乙や。まぁ、見るんやったらそんくらいが好ましいけど…タイプはないんぺたん、が理想やな。」

忍足、ロリコン自重しろ。

「ハァ?何言ってんだ?椿崎ぐらいのが一番いいに決まってんだろぃ。大き過ぎず、小さ過ぎず…。」

確かにバスト占いの歌では理想である的な事を言っていますがね。

「えーっ丸井先輩違いますよー。おっきい方がいいっすよー。」

「ぁあ?赤也こそ分かってねぇよ。デカ過ぎたらキモいだけだろ。」

「キモいだなんてひどいっす!大きければ大きいほど夢が詰まってるんすよ!丸いブタ先輩!」

「ハァ!?テメッ…テメェはAVの見過ぎなんだよ、生の女を動揺せずに直視できるようになってから異論しろよ!」

いや、テメェも直視してなかっただろ。チラチラチラチラ見てきたくせに。それを君は棚に上げてなに赤也くんに説教たれてんですか。

「まーまー、二人とも落ち着きぃ。好みは人それぞれや、押し付け合いはあかんでぇ。」

白石が二人の言い合いに終止符を打った。そしていらだちの矛先が白石へと向けられた。

「あ!白石さん、俺らにヨーグルトかけたの!あれなんすか!?」

「あれか?あれはなー…撫子さんのリクエストなんやけど……知らん方がええで?分からんようなら…ggrksむしろ分からんなら、そのまんまで居て欲しいわ。なぁ?謙也のいとこ君。」

「あぁ…せやなぁ。知らんのなら純粋なままで居り。やけど…撫子のあの仕草というか、行動というか……。」

「あー…流石にあれは幸村君が居なかったら理性ぶっ飛んでたかもしんねぇ…。」

「せやな…でもいとこ君、それに関してはGJや!ぶっちゃけ俺もやろう思うてた。」

蔵さん、裏切りかチクショーコノヤロー。

「動画で撮れてへん言うんが残念や。」

残念じゃねーよ。もしあんなのが保存されていようなら私、流石に死ぬわ。

「何言うとんや、人間の目と脳に勝るカメラは無いんやで?」

蔵さん名言頂きましたぁ。

「そう言えばお前らってAV見たことあるのかよ?」

「この年になったら皆あるでしょうよ!それがどうかしたんすか?丸井先輩…。」

「いやぁな?話が変わるんだけどよ。一つ分からねぇんだよ…時々なんだがな?全裸にならずに靴下だけ残してる時ってあんじゃん?」

「あるっすね。」

「それ、なんかやじゃね?」

なん…だと!?

「ちょう、待ちや?丸井…靴下をなめちゃアカン。靴下はステータスになりえるんやで?」

「ハァ?それは忍足が足フェチだからじゃねーのか?やっぱフェチの問題なのか?」

「ちゃう!ちゃうで!?靴下にはロマンが!」

「ロマンってなんだよ。ただ単に靴下脱がすのがめんどくさいからって残してんだろ。なんかそこで愛ねぇなぁって思って…萎える。」

丸井君、それは酷いと言うものだよ。モノ申したい、イヤ!!もうモノ申す!!

「丸井君にモノ申すぅううう!!!」

「「「は?」」」

いきなり仁王の外見をしている撫子が叫んでしまったためにみんなきょとん。何となく予想がついてしまっていた仁王は少々頭を抱えた。

「お前らはわかってない。分かってない!!
そもそも全裸には萌えがない!!靴は脱がしても靴下は脱がすな!たとえお天道様が西から昇ることがあろうとも絶対絶対これは萌え業界の鉄則だぁぁ!!いいかよく聞けモンキーども、ホモサピエンスと動物の違いはなにか?そう!衣服着用だ。つまり人は衣服があって初めて人なのだ。それを全部脱がすことでしか欲情できない貴様らは人以下、動物を同じだ!!貴様ら全員を矯正するっ!!歯を食いしばれぇぇぇぇぇぇ!!先ほどAVの脱衣シーンを引き合いに出したなぁ。たとえばここにコスプレHビデオがあったとする。コスプレと一言に言ってもその裾野は広すぎる。それについて貴様らに講義することはB−29から落下傘で降りてきたヤンキーどもに大和魂を一から説明することより困難この上極まりない。だからここでは最も普及してると思われる制服系で説明することにする。制服系の御三家といえば何か!答えてみろ!!そうだなぁ、制服、体操服、スクール水着だろ。なおセーラーかブレザーかの好みの違いは制服にカテゴライズするものとする。勿論、ブルマーかスパッツかの違いも同様!スク水も紺か白かの違いはあれどカテゴリーは同じ扱いだ!!どうだ。これだけでも甘美な響きがするであろう?ではお前ら3人がこれらの内の1つずつが好みであったと仮定しよう!おい丸井君、お前は制服だ。赤也君お前は体操服。そして忍足はスク水だ!頭に思い描け時間は3秒。描けたか?妄想ぐらい自在にできろ、気合が足りんやり直せッ!ではお前らの望む衣装が登場するコスプレHビデオがここにあると思えあると信じろ気合を入れろ!返事は押忍かサーイエッサーだ!馬鹿者それでも軍人かっ!よぉし描けたようだな次に進むぞ。それらの萌え衣装が、貴様らの馬鹿げた欲情に従い一糸纏わぬ姿にひん剥かれたと思うがいい。だがおいお前らよく考えろ!全部脱いだらもうそれはスプレHではないぞ!!最近そういうさぎまないAVが増えているが実に嘆かわしい!!服を全部剥いだらもうそれは文明人ではない動物だぁ!!全裸にしか欲情できない貴様らは犬!猿!雉だ!!キビダンゴでも貰って鬼が島へでも失せろ!!ゲットバックヒヤー!!ちなみに最近東西雪解けに従いロシア系AVが大量に上陸しているなぁ。そんなことも知らんのか愚か者!!制服系とロシア系を組み合わせたロシア美少女女子高生などというゲッター2が抜けた三神合体できないような水と油の組み合わせ出ているようだが本官は断じて認めたりはしないぞッ!制服は日本の文化だ芸術だ!!毛唐に日本の和の心などわかりはしない!貴様ら聞いてるのか軟弱スルメどもがぁぁ!!歯を食いしばれ今日は徹底的にしごく!!貴様らが自分の妄想でご飯3杯行けるまで今日は寝られないと思え!!はぃい指導指導指導ぉぉぉ!!!!」

「…仁王クン?それ…k1の名台詞…か?」

白石が思い当たる節がありすぎて恐る恐る声をかけた。本当に恐る恐る。

「オイお前ら起きてるか?あーん?」

「「「「!?」」」」

こんなタイミングで入り口の方から跡部の声がした。

「一応連絡だ。四日目はプールで遊ぶことになっている。各自それまでに水着用意しとけ、以上だ。」

連絡したいことだけ連絡してさっさと自室に戻っていった。
固まるメンバー。
そして考える。ここに居る跡部は何者だと。ブン太が震える声で言う。

「まさ…か、仁王……か?」

指摘された仁王は跡部の顔でニヤリと笑い、跡部風のウィッグをずらした。

「クックック…バレちゃぁしょうがないのぉ。コート上の詐欺師たぁ、俺の事じゃき。」

「いや、ここコートじゃねーしぃいいい、暴走しちゃってごめんなさいねぇえ!!ハァイ改めまして、今日のあわせで主に攻めキャラを担当した方…椿崎撫子でぇす。」

撫子も同じく仁王風のウィッグをずらしてネタばらし。

「もう少し格好よくバラしたかったぜよ。」

「ごめんって!だってどうしてもモノ申したかったんだっ!!」

「「「………。」」」

思わず絶句したメンバー。当たり前だ。ここに撫子が入っていたと言うことは先ほどまで話していた内容が筒抜けだったわけで。

「では、今日は遅いんでまた明日。貴重なネタ提供サンキュー!いやー、案外バレないもんなんだね。仁王あんた、友達じゃないんじゃないの?」

「ほたえなや椿崎、お前さんの技術がそれだけ高いちゅーことじゃき。」

「褒めても何も出ないぜ。じゃ、みんなおやすみー!良い夢を!」

撫子は嵐の如く騒いで去っていった。残されたメンバー。少しの間放心していたが、今のは幻覚、疲れてるんだ、寝よう。という結論にいたり、布団の中へ。そんな様子を見た滝達は声を殺して笑っていたという。

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