青春Destroy | ナノ


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「ウゲェっ!」

撫子にタックルをかましてきたリョーマと財前。撫子の変装がバレてしまったのか?しかしここで事を大きくすることは望ましくない。まだ男子中学生のディープな話を聞いていないのだから!

「……二人ちょおこっちけぇ。」

と二人をずるずる引きずりながら部屋の外へ。二人は撫子から離れ前へ。
表情は仇敵の仁王を睨むような表情ではなかったとても明るい、笑顔を浮かべていた。

「撫子さんっすよね!」

リョーマが自信満々に言う。

「う、ッはぁああ……またバレた。そうです。リョーマにバレたの二度目だねぇ。」

「愛があれば分かります!」

「光君も分かった?」

「いえ…こいつが撫子さんや、言うから便乗して……。」

「そっか私もまだまだだな……。」

「いえ、今回は本当に分かり辛かったす…抱きついて分かりました。男より柔らかかったんで!」

「えっ、てことはタックルかけるまで私って確証はなかったんだよね。私が本当に仁王だったらどうするつもりだった。」

「そのまま押し倒して頭を打たせとりました。」

仁王ぶっ潰し隊。活動内容「偶然を装い、攻撃すべし。」

「……仁王ガンバ…でもバラされるとこれからの楽しみが無くなっちゃうから、黙っといてくれない?」

「撫子さんがそれを望むなら!」

「よし、リョーマありがとう。で、戻る前に……。」

二人の肩を鷲掴みにして、二人の間にしゃがみ、耳元に口を近づける。

「仁王をフルボッコにしようとして返り討ちにされた設定にしたいからちょーっとハートフルボッコを食らってお顔真っ青にしていただきまーす。精神攻撃は基本。」

と宣言して呪詛の様に、言葉を紡ぐ。内容は禁則事項。
数分後、いい感じに蒼白した二人の完成。

「んふ、では戻りましょうか。」

二人を促し戻る。二人はフラフラとした危ない足取りで部屋の中へ。そんな様子を見たメンバーは返り討ちにあったんだと思い、二人に同情した。

「あーん?仁王、無様だったな。」

「跡部もいっぺんタックルの犠牲になればええんじゃ。」

「ハッ誰が。」

と仁王が話しかけてくれたおかげで会話に入ることが出来た。
メンバーを再確認すると、撫子、仁王、赤也、丸井、忍足、謙也、白石が円になっている。混浴騒動当事者達だ。ちなみに幸村と不二は滝と三人で盛り上がっている。リョーマと財前はただ今部屋の端っこで鬱展開なう。

「なんの話しとったんじゃ?」

「んー?あの撫子さんのプロポーションについてや。」

白石が答えてくれた。

いきなりクライマックスじゃん!なに…私は今回聞きに徹しよう。仁王の思考までは分かんねぇし、丸井君に揚げ足取られたらたまったもんじゃない。

中学生男子の思春期トークのスタートです。注意だよ。

「ほぉ…でバイブルは何思っとんじゃ?」

「撫子さんのスタイルパーフェクトやで!まさにエクスタシーや!流れるようなフォルム滑るようなライン、カブリエルみたいや!」

「カブリエル?」

「俺の飼っとるカブトムシや。」

たしか、蔵さんの一次創作にカブリエルっつー登場人物居たな。

「白石、よく分かっとるやないか…撫子の足のラインは滅多にあるもんやないでぇ。」

「謙也のいとこ君とは気ぃ合いそうやな。謙也は?」

「や…その、俺よう見てへんし……。」

「そんな訳ないやろ、チラ見しとったん俺、知ってんでぇ。もう言いや、撫子さん居らんのんやけ。」

ここにいますけどね。

「…………その…スタイルええなって…。」

もじもじと答える謙也。可愛いなオイ、私よりデカいが愛でる対象にすべきだな。

「俺、スク水姿の撫子見たことあるぅ!」

「なんやて!?」

「フッフッフッ校内水泳大会でな。」

「あのプロポーションでスク水とか犯罪やろ!」

「なんかもう…暴力的やった。」

「なんで俺は氷帝に通っとらんねん畜生が!!」

「羨ましいか?羨ましいか?もっと羨ましがってもええで?」

「ちょぉそこ代われ。」

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