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「ぶ、部長!!撫子さん入ってたっすよぉ!」 「え?そうなのかい?ひとり寂しく露天風呂には入らないだろうって予想だったんだけどな。」 白っ々しいなぁオイ。 「帰った方が良くないっすか?」 「ここここ、ここ混浴だったの!?え、あ…私、女湯帰ろうか?朝も入ったし。」 「え?撫子さん帰っちゃうの?」 「いや、だって周助君…流石に、ねぇ。ガチで混浴はどうかと思うよ?」 「混浴って事知らなくて入ってたの?」 「えーっと……書いて…あったっけ?」 「えー…撫子さん帰っちゃうんすかぁ?折角一緒に温泉は入れると思ったのに…。」 リョーマが眉を下げて聞いてくる。 「うっ…。」 「のう、一緒に入ってもええじゃろ?椿崎も一人で入るんは寂しい言うったろぅ。」 「あー…うん。」 「それに…お前さんが好きな越前リョーマやこうとも一緒に入れるんじゃぞ?こんな機会滅多になかろ?」 「えー…。」 一応渋っておこう。いや、でも冷静に対処しすぎたか?桶を持って投げるぐらいしたほうが良かったのだろうか?いやいや、お湯をぶっかけるぐらいはしたほうがよかったのだろうか?うむ、どう行動をとったっていつもの私がするべき行為ではないから正解がわからない!クソッ日頃から最低限慎みを持っていればよかったぜ!けどそれも今更キャラじゃない!詰んだ!!でもここまで来たら引き返せない。計画はバレず遂行できているのだ。ならば全うするしかあるまいよ! とりあえず、妄想。確か正統派逆ハー主だって最後まで渋っていたはず。 「撫子さん、一緒に入っても良いよね?」 幸村が畳みかけるように言ってきた。ここまで渋ればいいだろう。よし、今だ。 「っ…いいですよ!一緒に入っちゃいましょう!一人で入るのは確かに寂しかったしね。」 「そう…ありがとう。ほら、みんな入ろうか。」 幸村が男子ズに話しかけて、みんなが入浴。一応距離を置くようだ。 しかし…さっきからの忍足の視線が痛い!特に足が! 「…あのさ、忍足…足をガン見するのはよしてくれ…。」 「ええやん減るもんやなし。」 「減るんだよ、心のライフポイントが。」 とか言いながら足を組んだり組み替えたりしてみる。煽ってやんよ。青春男児よ! 「せや、撫子さんホンマなんで入ってるんすか?」 財前が撫子をガン見してたりする。うん、男らしくていいと思うよ?きっと私も立場が逆ならそうする。と言うかそうすることが義務だと思う。 「やー…露天風呂って聞いただけでなんか入りたくならない?まぁ、混浴と聞いていたらちょっとは躊躇したとは思うけど。注意書きを読んでなかったんですよ。露天風呂ありますとしか読んで…なかったんだよ。」 「うわー撫子さん無様ぁ…。」 「……周助君に言われたら何故かムカつくことが出来なーい。」 「フフッだって事実だもんね。そう言えば今日はありがとう、楽しかったよ。」 「ああ、そう言ってもらえたら嬉しいす。」 「カメラ友達も初めて出来たし、柳生君の写真の撮り方、面白いよね。」 「レーザービームの事ですね?分かります。」 「撫子さんなにか生放送以外に何かしたんすか?」 「んー?仁王とコスのあわせだよ。復讐出来たから余計に楽しかったぜ!」 「…やから俺は下ばっかじゃったんか…チッ詐欺師をペテンにかけるたぁやるのぉ椿崎。」 「フフフ、仁王如きをペテンにかける事など雑作もないわ!」 「って事は撫子さん、仁王さんとかなり密着したちゅーことですよね?」 「そうだねー、CP写真が主だったからねぇ……いやー、楽しかった。あんなスタジオ一日貸し切ったら何万円するか…。」 そう言えば絡んだ写真が多かった。まぁ撫子自身、自分が攻めな立場だったから余計に調子に乗ったところもあるだろう。 「越前。」 「っす。」 「俺の前に倒すべき奴が居んねん。分かるか?」 「分かってるっす。まず仁王さんを倒すことから始めましょう。」 ここに、仁王ぶっ潰し隊が結成。仁王は何も悪くないのにね。 「……プリ。」 |
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