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モヒモヒと美味しい食事を夢中になって食べていたら人が撫子の目の前の席に座った。二人だ。見上げてみてやっと分かった。 「おはよう…仁王、柳生君。」 「……あぁ、お早うさん。」 「おはようございます椿崎さん。」 「他のみんなは?」 只今8時。ちなみに撫子の今日の起床時間は6時。 「幸村君と滝君、不二君、金色君は起きてなにやら楽しそうに話をしていました。食事は後からとるようです。他の皆さんはまだ寝ています。確か…9時に起きるなどと昨日寝る前に話していました。」 「へー…まぁ、そんだけの人数が居たら夜更かししたくなりますよねぇ。」 「あまり遅くならないようにと、注意したのですが…。」 「柳生君は真面目だねぇ。でも良いんじゃないの?今は思い出作り。夜更かしも良いい思い出になるよ。」 「そう…ですが……。」 「それよりも、ここでgdgd言ってないでさ、早くご飯食って撮影しようよ。衣装がめっちゃあったから撮りがいがあるぜ?」 「それも、そうですね…って仁王君!ご飯を食べながら寝ないで下さい!」 仁王がさっきから喋らないと思ったら、寝ていたようだ。 「んあ?すまん、俺も遅ぅ寝たんじゃ。」 「しゃきっとしろよー…と言いたいところだが、今の方が色気だだ漏れ…だと?これは良い寝起き。ヒャッホー、一枚記念に…。」 写真を撮ろうとした。 「はい、起きたー、シャキってしたー、ピヨ。」 流石に撮られたくないのか、一応シャキっと起きた。 「チィッ!」 そんなやり取りの後、三人は撮影所に移動。 「よし、やるぞー!ペテンさんに柳生君!」 「「イエッサー!!」」 撫子と仁王は着替える。柳生はカメラの準備。準備をしていると不二がやってきた。 「やぁ、来たよ。」 「おぉ仙人掌さん。もうちょっとで準備終わるから待ってて。」 「分かった、僕もカメラの準備とかあるしね。」 不二もカメラの準備に取りかかった。 「ペテンさん、準備は良いかい?」 「…よし、良いぜよ?」 「カメコのお二人も今日はお世話になります。」 「柳生はいつも通りにな、あと……お前さんじゃが…。」 決勝戦で当たったコンビ、仁王の顔が少々引きつる。 「そう言えば初めましてだね。こういう風に対面するのは。僕も写真を撮ってるんだ。撫子さんとは一回撮影会をしてるよ。脱色の制服一護でね。」 「あれお前さんが撮ったんか!?」 仁王は撫子のコスをコミュニティーで見ていたようだ。 「そうだよ?気に入っていただけたかな?」 「…ファンになりかけてた……。」 悔しそうな顔をした。 「フフッそれは光栄かな?僕は勝手にシャッターをきるから二人で好きなポーズを決めていったらいいよ?」 「柳生と一緒じゃな?了解ぜよ。」 そしてシャッターをきる音が絶え間なくなり響き始めた。 大体30分撮ったら次の衣装に替えることにした。でないと終わらないからだ。 途中撫子が小声で仁王に話しかけたシーンがあった。 「ねぇ、仁王。」 「…何じゃ?」 「今日の夜、入れ替わってみない?」 「というと?」 「今日ね、―――――な事をするだけどね?」 「ほー…それは、椿崎も体を張るのぉ。」 「楽しかったら何でもするさ。まぁこの発案は周助君なんだけどね。でね?その後の反応が絶対にネタになるだろうから知りたいんだよねー。だから入れ替わってみない?」 「俺がそんな楽しそうなこと断るはずなかろぅ。」 「流石詐欺師、人を騙すのが好きねぇ。」 「人聞きの悪いぜよ。驚いた顔が好きなだけじゃ。」 「どーだが、私は騙すの好きだけどな!」 「正直者じゃな…。」 「私はいつだって欲のままに生きてるぜ!」 と、悪巧みを二人で考えながら、カメコと会話をしながら、時間は進みお昼過ぎ。いや、もう夕方になってると言ってもおかしくないだろう。 「っ、疲れたぁ!!一生分のコスした気分だよ。」 「俺もじゃ…。」 色んなポーズを取りすぎてクタクタの二人。日頃運動をしているからまだこの程度で済んだのかもしれない。 「フフフッ、だったら撫子さんはもうコスはしないのかな?」 「まさか、言葉のあやだよ。辞めるだなんてそんな事しないよ。」 「それはよかった。」 「撫子さんも仁王君もお疲れ様です。」 「柳生君もお疲れー、今日は何枚…やっぱり聞かないでおく。」 思い返せば柳生はリアルレーザービームを放っていたように思える。想像を絶する枚数になっているだろう。 「どうしますか?これから…夕食まで時間があるようですが…。」 「もう、自由で良いでしょ。私これから買うべき物がいくつかあるから売店に行きたいし。」 そう撫子が言うとクスリ、と不二も笑った。 「そうですか、では解散と言うことで良いですね?」 「ウィー。」 |
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