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計画通りに早起きが出来た撫子。 ボーっとする意識を無理矢理覚醒させて、女湯まで足を運ぶ。 「ハー…生き返ると言いますか、安らぐと言いますか、フー…………ん?」 湯船に使って再びボーっとしていると、壁に文字が書かれてあることに気が付いた。 「…露天風呂あります、混浴なのでご注意を……か。」 このご時世混浴なんて珍しいな。跡部財閥系列ホテル恐ろしい子!!でも露天風呂かぁ…朝早いし、男子は風呂好きくなさそうだし、大丈夫だろう。誰にも会わないことを期待して撫子は露天風呂へ移動。 「しゃー!!誰も居ないぃ!!」 たった一人で露天風呂を満喫できる。良いじゃないか!! 露天風呂と言ったらあれですよねー、ネタの宝庫ですよねー。主に逆ハー夢の。いやー、あの恥ずかしがる主人公萌えるわー。ホント、このドジっ子さん☆って言いたくなるっすよー。いつもより露出が多かったりするから男子共はキュンとしちゃったりして、赤くなってぇ?ウブですねー、ウヘヘヘ。そう言えば私露出とかあんま気にしてないよなー…なんでだっけ?あぁ、コスしてるからか…。なんで私の好きキャラなんで露出高めなんだ?あ、そうだ。私がくびれとかに萌えるからだ。くびれと言って思い出すのは神原駿河さんだな。戦場ヶ原さんも認める芸術的な体っつってー!後ろ半分だけでも見た阿良々木君そこ代われ。シャフトも本気出し過ぎ。もうあれはDVDかBlu-rayを買わなくてはならないじゃないか!それも本望!嫁嫁に貢ぐなら私は金額など厭わない! 「あら、撫子ちゃんやない…私も入ってええ?」 「んー?どぞー。」 そうだよ。くびれとか最強だよね。まぁ私もくびれ欲しいから運動は欠かしてな―― 「へ?」 今誰か入ってきた。あれ?テニス部以外に今このホテル使ってる人は居ないはずで、でも今入ってきた人私って言った…。 「撫子ちゃん何考えとんの?あ、もしかして好きな人のこと?ヤーン青春ねぇ。」 「こここ、小春君!?」 居たよ!!カマっ子が!!来ちゃったよ男子が! 「あら?今気付いたの?もー、天然さんねぇ。」 「え、ちょッ何て言う定番シュツ?私、出…。」 「何言うとんの!撫子ちゃん入ったばっかなんやろ?入ればええじゃないの。それに私体は男でも中は女よぉ。」 「……中が女なら良いか。」 「ええんや…。」 出ようと腰を上げていた撫子が再び湯船に浸かる。 「そう言えば小春君と話すの初めてな気がする。初めましてなのだよ。」 「あー…せやなぁ。前回会ったときにはほとんど絡み無かったもんなぁ。」 「あの説はどーもでした。騙して申し訳なかった。しかしあれは私も巻き込まれたというかなんというか…。」 「いいえー、こっちこそ後輩が蒔いた種で大変な目に遭わせてしもうて…。」 「でもその種が無かったら私は四天宝寺とは絡み無かったんだよねー。だから良い種だったよ。」 「そうやなぁ…あ、撫子ちゃんユウ君のファンや言うてくれてありがとねェん!」 「そうだ!ウジウジさん!あんときは全然絡めなかったから今回は絡んでやろうと思ったんだ!ウジウジさん!まさかリアルで知り合えるなんて思ってもみませんでしたよ。」 「ユウ君もあれから嬉しそうにしてたわぁ。だって撫子ちゃんはあの撫子だったんやもん。知ったときには驚いたわ。」 「すまんね、こんなバカ女で…。」 「やーねー!別に撫子ちゃんの事を貶そうや何て思っとらんでぇ、ただ会えるとは思わんかったから驚いただけなんや。」 「それはそれは……、でさ、前から気になってたんですがウジウジさんとは…ガチですか?」 前からの疑問をぶつけてみた。その質問に対して小春はキョトンとした表情を見せるが、直ぐに戻る。 「さぁ?どうやろーなー。ユウ君はどうか知らんけど。」 「…なんか誤魔化された感MAXだなぁ。」 「やけど、バンダナきゅんとか桃尻君とかはええ感じやなあ!私、めっちゃタイプや。」 「桃…桃尻!?」 「桃城君の事よぉ。試合をしたときから忘れられへんこの思い、キューンやで!」 「ギャハハハ!あいつ桃尻とか言われてんの!?ヤベツボる、次からそう呼んでやろ!」 水面をバシバシ叩いて爆笑。 「何…面白い話してるのかな?俺も混ぜてくれない?」 また新しい声がした。今回の声は聞き間違えないよ。聞き間違えたらそこで命終了だ。 |
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