青春Destroy | ナノ


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「私、TOMOって言います。このサークルの作画担当してます!」
「あ、私はSAKURAって言います、文章担当で一応…コスブロしてます…。」

「私は撫子だよー。サイト持ってたりコスしてたり笑顔に投稿してたりだね。あ、SAKURAさんのいつかの都合が良かったらコスのあわせしません?」

「えッ…!?」
「チョッ、SAKURAすごいじゃないの!撫子様に誘われるなんて!」

「でも…私……こんな、なのに…一緒にするなんて……。」

「ダメ…かな?無理にとは言わないけど…。」

「イエ!やります、やらせます!是非SAKURAとあわせをして下さい!」

TOMOの方からOKの返事がきた。

「TOMOちゃん!…あ、その……よろしくお願いします。」

ぺこりとSAKURAも頭を下げた。とても礼儀正しい。

「結婚しよ…じゃない。いえいえこちらこそー。じゃあさ、メアド交換しよ!SAKURAちゃんもTOMOちゃんも!」

「はい!」
「え、私も良いんですか!?」

まさか自分もとは思わなかったようで驚かれた。

「もちろん、あ…サイト持ってるなら相互しない?」

「光栄です!是非させて下さい!」

「わー…TOMOちゃん可愛いなぁ。」

「撫子様は格好いいですぅ。」

撫子はこの戦場でポワポワとした空気を束の間体感した。

「あ、じゃもう行くね。友達待たせちゃってるかもしれないし。」

「はい!私達のブースに来て下さってありがとうございました!」

「私こそ、萌えをありがとう。また、あわせとかの予定決まったら連絡するね。」

バイバイ、と三人は手を振り合って分かれた。撫子は10分遅れでなんとか集合場所にたどり着くことが出来た。そこにはほぼ無傷で戦利品をたくさん抱えている柳と、満身創痍の忍足が魂でも抜けているのではないかと疑う様な体勢で居た。

「マスターに忍足…だったもの、お疲れ!無事にゲットしたかい?」

「あぁ…無論だ。忍足も無事俺たちの分は確保できたようだ。」

「よっし!初陣にしてはよくやってくれたぞ!」

「…な、んでッ撫子は、そんな…ケロッと、しとるッんや!」

息も絶え絶えだ。

「だって私なめてかかってないもん、基礎体力はあるし、暑さには慣れてるし…なにより……目の前に無限の萌えがあるのだから一々疲れてたまるか。」

「ホンマ…なめとてさーせんした。なんなん、この会場、暑さ、熱気!耐えれへんわ…野郎の汗臭さは…いらんて。」

「アハハハ、私からしたら貴様の汗臭さも仲間達の汗臭さも変わらんわ。」

「…撫子…それは失礼やで。」

「おっと失敬。つい本音が、」

慌てるような仕草で口元を押さえる。

「では撫子さんの家にでも行って戦利品の交換会をしよう。」

「イエッス!」

移動しようと忍足に立つように促す。従って立つ忍足。プルプルプルと足が震えていてなんだか可哀想な姿である。

「「……………。」」

「ああああ…待ってぇな。」

足がぁ、足がぁ…。と言いながら先を歩いている撫子と柳を追いかける。

「バンビだ…生まれたての鹿だ。」

「可愛げは無いがな。」

「足、めっちゃ痛いねん。キャリーでめっちゃ引かれてもうて、俺の足ボロボロや…。」

「…だから私たちは厚めのスニーカーを履いてたんだよねー。」

「あぁ、キャリーに引かれる確率は94%と回避できる確率ではなかったからな。」

「ねー、夏コミを甘く見てたからだよねー。フォローのしようがねぇぜ。」

ブツブツ言いながらもさっさと帰って戦利品交換会をしたかったから忍足を引きずるようにして移動。

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