青春Destroy | ナノ


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「うん、まだ直接会ったことはないけど滝君経由でメル友だよ。本当、滝君や幸村君とメールするのは面白いね。」

「アハハハハハー、私…自分の首絞めたかも…。」

いや、確かに三人が揃うと目の保養だが…それ以外に…こう…冷気g

「撫子さん?」

ちょっぴり目を開けている不二、柳とはまた違った恐ろしさがあるね!

「ハイ、ナンデモナイデスヨ!」

「そう?なら良いんだけどね。じゃ、コートに行こうか。」

「おぉ、待ってました!」

撫子は不二について行って、不二はコートを目指す。

「すっげ、コートが五面もある…。」

目に飛び込んできたものは、氷帝のコート数よりも多い青春学園のテニスコート達。

「え?普通じゃない?」

「いや、氷帝って三面しかないよ?部員は200人越えるのに…あれか設備の無駄か。」

観覧席なんて普通いらねーよな。

「それはそれは、」

「不二、何をやっている?」

撫子と不二が話していると眼鏡をかけた人が話しかけてきた。

「あぁ、手塚。ほらちょっと前話したでしょ?僕の親戚のお姉さん。岡山から遊びに来てるんだ。」

え?

「そうか、初めまして部長の手塚です。」

部長の、というところに妙に強いアクセントを感じたが今はそれどころじゃない。
え?私が仙人掌さんの親戚で岡山から遊びに来てる?あ、いや岡山って所はあってるっちゃーあってるけど。

「あ、えっと…椿崎撫子です。今日は見学の許可を下さりありがとうございます。」

「今日は練習試合をするつもりです。ゆっくりして行っt…見学していけばいい。」

「ハイ…。」

手塚はそのまま部室へと帰っていった。

「撫子さんって本名?」

「え?あ、うん。本名…そういえば教えてなかったね。仙人掌さんは?」

「僕は不二周助。」

「おぉ、不二君。」

そう言えばこの前来たときも桃城君や菊丸君が言ってた気がする。あと手塚君。

「出来れば名前で呼んでほしいな?」

「そんな…恐れ多い…。」

「な?」

…生まれて初めて裏の笑顔ではなく、笑ってない笑顔でなく、重みがある笑顔を体験しました。

「はい分かりました周助君。」

逆らえるわけ無いじゃなーい。

「うん。じゃ、僕も練習して来るから。データはあとから渡してあげるね。」

撫子のもとを去る。

「おぅ了解した!んで練習ガンバ、勇士をしっかりこの目に焼き付けておくぜ!」

そうそう、と撫子にもう一度体を向け言う。

「撫子さんは今、僕の親戚なんだから、僕が恥ずかしくなるような言動止めてね?」

「勿論ですとも!周助君が恥ずかしくなるようなマネはしませんよ!」

あれおかしいな、ついこの間こんなやり取りをしたような気がしなくもないような…。うん、気にしたら負けだ。

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