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「なぁ撫子、何でそないに偵察行きたがるん?データなら準レギュラーに貰って来てもらった方が楽とちゃう?」 「ん腐腐腐…だって他校でかけ算とかこういう機会じゃないと出来ないもん。地区予選は見に行けなかったしね。」 「あー…そやったな。まぁでも都大会からは見に行けると思うで?それまでには…。」 「黙れよ、忍足。アーン?」 跡部が忍足のセリフを遮った。 「あぁ、せやったな。」 その遮り方には納得したようで、忍足も別段反論することはなかった。 「?まぁいいさ、後はあれだぜ!腹チラ、背中チラの観察だわねぇ…君らよっぽどの事がないと脱がないじゃん。スポーツなめてんのか?」 「せやかて…まだ五月末やもん。肌寒いわ。」 「チッ軟弱スルメどもが。」 「やってこのユニフォームの半袖、通気性が良すぎるんやもん。」 「普通の芋ジャーを着てる私に対する嫌味かそれは。」 「…………。」 なんとも言えない気まずそうな顔をしている。 「このボンボンが。」 「あ、撫子。君明日青学行くんだって?」 部室に滝が入ってきた。 「おぉ滝…なぜ知っている?」 知っているのは跡部とここにいた忍足ぐらいだと思っていたのだが。 「んー?不二君からメールがあったんだ。」 そうか、本当にリア友になったのか。 「あー…そうだよー変装していくんだよー。」 どんなのにしよう。私ってバレなきゃ良いからまた立海でした姫カワ系のやつにすればいいかな?あれから仁王にメイク教えて貰ったし。 「あ、それとは別のにしてね?何回もそれとか飽きるじゃない、僕が。」 「ハーイ、了解致シマシタァ!」 と、やってきました次の日。撫子はあの後滝にどんなものが良いかアンケートを取り、結局は滝が用意した服を着ることになりました。今は少々大人っぽい感じに仕上がっております。 「よし、ウィッグでショートカットにすればおk。」 一見撫子ではないっぽい。むしろ中学生じゃない。 撫子は完成した後速やかに青学へと向かう。バスから降り正門へ。 「さて…テニスコートは……。」 前回はすぐ校舎の中に入ったし…よくわっかんね。 とりあえず、門の中へと入っていく。校舎に突き当たり右と左どちらに行くべきか迷っていた。 「あれ?撫子さんじゃないかな?」 「!?仙人掌さん!?」 速攻でバレた。 「凄いね、一瞬誰だか分からなかったけど…分かっちゃった。」 嘘…だろ……少し変装には自信があったのに…。 「あぁ、安心して他の人にはそう簡単には分からないと思うから。」 そう言いながらケータイをかまえ落胆しきっている撫子の姿を写メる。 「…仙人掌さん…その画像…。」 「うん、もちろん滝君に送るよ。後幸村君にも。」 「幸村君!?」 何故幸村の名前が。 |
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