青春Destroy | ナノ


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移動する五人、
電車に乗ってる最中、謙也が口を開く。

「そういや、椿崎さん。俺のこと謙也でええよ。名字やったら侑士と被るし。」

「あ、そだね。謙也君って呼ぶよ。私のことは椿崎様って呼んでね?」

「何でやねん!」

「あー…いいツッコミだ。嘘だよ。好きに呼んだらいいさ。」

「おん。」

「ちょい待ち、なんで謙也が名前呼びで、俺が未だに名字呼びやねん!」

「えー?慣れ的な意味で?」

「めっちゃ疎外感!」

「うざ…。」

「せやで、いとこ君。名字呼び大事にせなあかんで?」

「自分はあだ名呼びだからって!」

「ちゃいますー。俺は基本的に撫子さんの味方なんや。あと名字ってネタに出来るやん?なぁ謙也。」

「せやせや!赤石、黒石?」

「白石です。ドヤァ」

オマケで、エクスタシーのポーズ。

「そんで…引いたり、おしたり?」

「謙也です。ドヤァ」

ドヤ顔の二連鎖。

「アッヒャッヒャッヒャ!何それ最高じゃん!?テラワロス!スーパーktkrタイム!引いたりおしたり侑士君、君は名字を大切にしたまえ。」

爆笑しながらの撫子の提案。忍足も別にどうでも良くなったのか適当に受け流す。

「…せやな。」

「……先輩ら、全ッッ然面白なかったすわ。」

撫子が自分を放っておいて爆笑しているのが気に入らなかったのか、ぶーたれている。

「やっだぁ、もう光君。そんな可愛い顔しないでよ!」

「…撫子さん慰めて下さい。」

「なんていう俺へのご褒美?モチ喜んで!」

撫子は財前の頭を撫でる。身長差的に撫でにくいが、そこは萌えパワーでどうにかする。
そして財前は撫子には見えない角度に顔を持ってきて、ドヤ顔で白石の方を見た。無駄に白石を挑発する。

「クッ、後輩の分際で!」


ついにメイド喫茶に到着、扉を開けたその先には、可愛い可愛いメイドさん達がお出迎えをしてくれた。

「「「お帰りなさいませ、ご主人様、お嬢様!」」」

「ほぉう!可愛い!可愛い!クソか わ い い!」

撫子が一番反応大きい。

「…撫子…自重しいや。」

男よりも反応するって女子としてどうなんだ?

「俺…帰る。」

謙也が帰ろうと踵を返す。が走りだそうとした瞬間に撫子が謙也の腕をつかみ逃亡を阻止。

「待ちなよ、謙也君。ここは喫茶店、店員さんの服が可愛くて、店員さんがめちゃくそ可愛いだけの。ただの喫茶店だ。」

「な!?スピードスターの俺よりも早い反応しよった!?やるな椿崎!」

「ふふん、ゲーム他で鍛えた俺の反射神経なめんなよ。」

「しゃーない、捕まってしもたし、俺も男や腹括るで。」

「謙也君おっとこまえー、そのノリ嫌いじゃないよ。」

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