中西くんお題の没

恋人設定の中西くんと啓。事後。


午前五時。起き出すには少し早い時間帯のこと。
寝起きのぼんやりとした思考回路に走ったのは汗ばんだ身体に不快感。薄く瞼を開ければ、目の前には昨晩ともに眠りに堕ちた彼女の寝顔があった。
(せんぱい)
じっと見つめていたところで啓が目を覚ます気配はない。
布団からはみ出した裸の肩が寒そうだったので、風邪をひくことはないと思いつつ自分にも掛かっている掛布団を持ち上げる。触れた肩がひんやりと冷たかったので思わず温めるように摩った。
(可愛いねがお)
肩から未だに赤みの抜けない頬に指を滑らせる。それから汗ばんだ髪を梳いて後頭部へ。
それでも眠り続ける彼女に、昨日が激しすぎたのかと少しだけ反省する。けれど仕方ないだろうとすぐに脳内で言い訳する。