続・休日の家族サービス



ルキ君とコロンの服や玩具買って、暫く歩いてルキ君が時々行ってるドッグカフェに着く。
俺も何回か連れて来てもらったけど、此処は小綺麗だし広いし、犬用メニューも豊富で雰囲気よかったんだよね。

コロンが遊べるスペースもちょっとあるし。


「あ、涼しー」
「ホント。外暑すぎだよな」
「ねー。夏は暑いから超ヤだ」


店内に入ると、店員のいらっしゃいませの声が聞こえて。
涼しさに一気に汗が引いてく感じがした。


店内には何組かのお客さんと、その人達のわんちゃんがウロウロしてて。

ルキ君と一番端の4人掛けのテーブルに座る。
荷物は空いてる椅子の上に置いて。


ルキ君は、鞄の中からコロンを出して。
テーブルに設置された、犬用の椅子の所に座らせた。


家ではコロン床でご飯食べてるけど、此処に来た時はこう言う椅子あるし、一緒のテーブル。

最近は犬用にも色んなグッズあるんだなー。


「コロン、水」


ルキ君は持ち運び出来る簡易の皿にペットボトルの水を入れてコロンに差し出す。
コロンはそこに顔を突っ込んで一生懸命飲んでた。

可愛いなー。


「ルキ君、メニューどうする?」
「んー。コロン前に何食ったっけ」
「色んなメニューあるから迷うよね」
「そうそう、食わしたいの沢山あるけど、あんま食うと太るしな」


テーブルの上に立て掛けてるメニューを開いて、犬用のメニューのページを真剣に見るルキ君。

まぁオヤツとか管理してんのルキ君だしね。

前にオヤツあげまくったらキレられたし。
だってコロンが食べたいって言うんだもん。


「今日は人参ケーキにしよっかなー。敏弥さんは?」
「ん?俺はアイスコーヒー」
「そう。俺はー…コーラにしよ」
「子供ー」
「るせぇ。暑いから炭酸飲みてーんだよ」


メニューを閉じて、店員を呼ぶ。
ルキ君が注文の品を言って。

あ、コロンに犬用のミルクも付けんのね。


「この後どうする?」
「んー。コロン連れてると行く場所限られるし、帰る。買い物したし」
「そうだねー。家でまったりしよっか」
「晩飯どっか食いに行こうぜ」
「あーいいねー」


犬用の椅子の範囲の中、ウロウロして匂いを嗅いでるコロンを撫でながらルキ君と会話してると。
先に俺達の飲み物が運ばれて来た。


コロンが期待した目で見て尻尾振ってたけど。
残念、これは俺達のだからねー。
冷たいコーヒーが喉を潤す。


何をするでも無く、ゆっくりとした時間を過ごせるこの空間は結構好き。

だからルキ君もよく来てんだろうし。


他愛のない話をしてると、注文したコロンのケーキとミルクが運ばれて来た。


ケーキは小さくてハート型。
凝ってるなー。


「可愛いー。犬用って言っても美味しそうだね」
「敏弥さん食う?人間からしたらすげー薄味で不味いと思うけど」
「それは遠慮するわ」
「はは。コロン、待て」


尻尾を振って、ケーキとミルクをじっと見つめるコロン。

ルキ君は携帯を取り出して、そんなコロンとケーキを写メってるみたいだった。


「よし、可愛く撮れた」
「どれ?」
「ん」
「あ、ホントだ可愛い」
「まぁコロンだしな」
「親バカだなぁ」


ルキ君は、ハート型のケーキを備え付けられたフォークで小さく切っていった。
コロンちっさいから噛み付くのも大変だもんねー。


「コロン、よし」


ルキ君の声で、目の前に差し出された細かくされたケーキをコロンは美味しそうに食べ始めた。


「ちょ、お前鼻にめっちゃ付いてんじゃん」
「あはは。そんな急いで食べたら早く無くなっちゃうよー」


ルキ君が笑って、一生懸命食べてるコロンの鼻先に付いたケーキを優しく指で拭う。


コロンを見つめる、その顔が好き。
めちゃくちゃ優しい視線で、可愛いルキ君。


アイスコーヒーを飲みながら、そんな2人を観察。


「…何、敏弥さん」
「んー?ルキ君可愛いなーって」
「バカじゃねーの。こんな所で何言ってんだよ」
「あはは。もう大の男2人でドッグカフェ来てる時点でアレだから、大丈夫だよ」
「確かに」


いいじゃん。
せっかくのオフで親子3人、楽しく過ごしてんだから。


幸せだなって思う午後のひととき。



END


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