ひどいことC※/ルキ受



2人が風呂場から出て来た後、大佑が到着して寝室に案内する。


「京さん、この子何処までヤッていいですか」
「あー…病院送りにならんかったらいいんちゃう。後々めんどいし」
「開発しても?」
「…何する気やお前」
「潮吹きとかそんなんですよ」
「あぁ、あれか。好きにしー」
「はーい」
「あ、まこ適当に撮影しとって。大佑映さんで」
「わかりました」


まこに自分の携帯を渡して、ベッドの上に組み敷かれるそいつの姿を眺める。

抵抗しても男2人もおったら逃げれる訳も無く。
拒否の言葉を吐きながらされるがままになるしか無い。


「京さんのベッドでするのって何か興奮するね」って笑う大佑は、まこと違ってそんな遠慮の無い所がえぇっちゃーえぇけど。

さっき頭に血ぃ上ってもうたけど、冷静なったら僕何処で寝るんや。
まぁえぇか。

飽きたらリビングで寝よ。


煙草吸いたくなって、1本咥えて火を点ける。
煙を吐き出しながら押さえ付けられて泣きそうなそいつの姿を眺める。

ま、夜は長いからな。
精々頑張れ。


















なんて事があったな、と不意に思い出して昔の携帯を漁ってみる。
ガラケーからスマホに以降する時、画像は移動出来んって事でそのまま残しとったんやけど。
何年経っても電源てつくんやな。


充電中のまま携帯の画像を見る。

そこに写し出された、今と雰囲気の違う昔のるき。

るきが、僕の後輩に犯されとる写真。


明るい中で撮ったし、鮮明に写されとる。

泣いとったなぁとか遠い昔の記憶。

るきと一緒になってから、この事については一切触れとらんくて。
何も無かったかのように、僕の傍におるるき。


あ、ムービーあるんや。


「…京さん珈琲…、あ、その携帯電源ついたんですか?」
「うん」
「でも昔の携帯とか何かあるんですか?いきなり出して来て…」
「懐かしいモンが見たかってん」
「あー…ガラケーって随分前ですもんね」
「せやろ。懐かしいやろ、るき」
「え、……ッ…」


2人分の珈琲を持って来たるきが僕の隣に座って。
そんなるきにムービーの再生ボタンを押して画面を見せる。

途端に、るきの泣き声と喘ぎ声が混じった声が室内に響いた。


るきはその画面を凝視して、固まる。


別に何処にも流出させてへんし、あの時は嫌がらせで録画しただけやけど。


「よぉ撮れとるやろ?お前この時めっちゃ嫌がっとったよな」
「…や、めて…」


るきの顔からサーッと血の気が引いて、瞳に一気に涙が溢れた。


「2人によう可愛がって貰っとったやん。なぁ」
「やめろ…ッ!!!!」
「………」


るきに携帯を持つ手を叩かれて、そのまま携帯が床に飛ぶ。
転がってって携帯を見て、何するんやこいつって思って眉を寄せてるきの方を見たら声を上げて泣きながら自分の身体を抱き締めて蹲る姿。


あ、こいつこれトラウマなんや。


まぁ、僕の家に来たらいきなりそこまで面識の無い男にヤられたらなぁ。
僕やって真っ平御免や。


結局朝方まで男2人にヤられた訳やし。


「るーき。こっち来い」
「きょ、さ…ッ」


泣きながら手を伸ばして来るるきの手を取って、身体を引き寄せる。
その背中に腕を回して軽く叩く。
僕の首に抱き付いて来て、首筋に顔を埋めた。


あの時は助けを求めるるきに手を差し伸べてやる事は無かったな。


そんな事をぼんやり考えながら暫くそのままにさしたると、るきの呼吸が落ち着いて来た。


「…ッ、もうしない?しないですか?」
「はいはい、もうせぇへんよ」
「京さんだけ?」
「うん、僕だけ」
「本当に?京さんだけ?」
「せやね」
「もうしたくない、あんな事…!」
「わかったわかった」


ぽんぽん背中を叩きながら宥めに入る。


もうせぇへんって。


やってるきは僕のやから。


でも、これを指示したんは僕やのに。
僕を好きで諦めんかったるきは相当頭がイカれとるな。


そんな所が気に入っとるんやけど。


…まぁ、まこにるきと住む事にしたからって言うた時は驚いた顔しとったな。

あんま感情が表に出んから、そんな顔も出来るんやなって全然違う事思ったり。

それでも『良かった。おめでとうございます』って言うたまこには、色々心配も掛けたなぁ。


僕の過去を知っとる奴やから。


「……消して下さい、全部」
「どうしよっかな」
「京さん…!」
「何や文句あるんか。これ流しながらヤるで」
「…ッ、嫌だ…」


また顔が歪んで泣きそうになっとる。
ちょっとからかっただけやん。

まぁ、もう必要無いか。
今まで忘れとったぐらいやし。


あの時の僕も、一種の自傷行為やったんやろなぁ。


宥めるように髪の毛をすいて、柔らかく唇にキスしてやると。
るきは甘えるように僕の首に腕を回してきつく抱き付いてくる。


ムカついて虐め抜いたるきの存在が、僕の中で大きくなるとは思わんかったけど。
今の暮らしも気に入っとるし、えぇか。


写真もムービーも大量にあるから削除するんめんどいけど、後でしとこ。




20210227

[ 34/37 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -