IntersectionA※/京流




「京さん。ケーキ食べますか?一応白ワインも買って来ましたけど」
「いらん。気分ちゃう」
「そうですか…疲れてますよね。もう寝ますか?」
「るき、こっち来い」


呼ぶと素直に僕のベッドの横に座るるき。

ほんま、呼ぶんや無かったかも。
嫌やねん。
まだ抜けきれへん自分を自覚させられるんが。


無言でるきの顔をじっと見る。
サングラスを外した何も施されて無い顔は、見慣れたけどおもろい顔。
その顔が、曇る。


「御免なさい、京さん。無理言っちゃって…」
「……」
「明日もライブあんのに…あの…俺…」


機嫌があんま良く無いんをわかってか、るきが困った様に言葉を紡ぐ。
別に、謝罪が聞きたいとか、そんなん、ちゃうねん。
るきが悪いとか、そんなんは無いけど。

けど、自分のやり場の無い感情は、この身体にぶつけるしか無い。


「るき」
「京さ…」


そのままベッドに押し倒して、口を塞ぐ。
すぐに口内に舌を入れると絡まる舌と、僕の首筋にるきの腕。




ヘラヘラ笑うな。
敏弥の前で。
僕以外の奴の前で。
誰の許可得とんねん。



「…ッん」

絡まる舌を吸い上げ、噛み付く。
るきの身体がビクッて反応すんのを、瞳を開けて間近の顔を見つめる。
濡れた髪を、るきの手が掻き回す。


疲れとる筈やのに。
混沌とした感情は、劣情に変わって流れ出た。




「…ッは、きょ、さ…」
「なん」
「疲れて、んじゃ…」
「るきはした無いん?」

唇を甘噛みながら問い掛けると、首を振るるき。
した無いワケ無いやんな、そんなん。
僕の意志に、コイツが逆らう事は無い。


「すっげ…嬉しい」
「は、途中でヘバんなよ」



今日はクリスマスっつーイベントで、世間の恋人同士はヤリまくっとるやろ。
そんなアホな人間の中に、入るんも悪無いんとちゃう。













「あッ、あ、きょ、さ…激し…っ」
「あ?お前が…っ奥が、好きなん、やろが…!もっと腰振れ…っ」
「あァ"…っ、ソレ、気持ちィ…!」
「聞いとんのかアホ…!」


ギシギシとベッドの軋む音と僕の声とるきの声。
荒い息。

るきの膝裏に手をかけ、思い切り開かせて中を突く。
下から上へと抉る様に腰を打ち付けると、何も隠す事無くるきの身体がのた打つ。
僕の言葉に後孔は反射的に締め付けるけど、内容は届いてへんみたいに喘ぎを繰り返す。

全てを晒け出して喘ぐるきの声と僕の声が響く中、此処は防音では無い事を思い出し、片手を足から離してるきの口を覆う。



「ふッ、うぅ、ン…!!」
「は…っ」


前屈みになる体勢。
その瞬間、るきの目が見開き瞳から溜まっていた涙が落ちると同時にキツく締め付けた。


何。
この状態、好きなんやろなコイツ。
マゾやから。


興奮すんねやろ。
このくぐもった喘ぎ声と、るきの反応。
最高に心地良く僕の欲を満たして行く。


容赦無く叩き付けるのを、順応に受け入れるるきの身体は最高にイイ。



「オラ、もっと腰振れや。楽しとんな…!」
「うン"…んん…っ」


もうぴったりと身体を密着させ、口を塞いだるきの顔に顔を近付け荒い息の中そう言う。
るきの腕が僕の首に絡まり、突き上げるリズムに合わせて腰を動かす。


「えぇ子…!」
「ッはぁ…!京さ、京さん…っ」
「静かにせぇや…!!」
「ん…ッ」

手を退けると、大きく息をしながらも必死な声で名前を呼ぶ。
その身体をきつく抱き締め、深く突き刺しそろそろ見えて来た頂点をただ目指す。
るきの身体も応えるように反応し、るき自身も僕の腹とるきの腹の間で先走りを零しぬるつく。


「あ、ぁ、ッメ、イっちゃ…!あァあー…!!」
「……ッ…は」


イく瞬間、仰け反るるきの身体を抱き締め、晒された喉に噛み付きながら最奥へと精を放つ。
軽く中を突きながら全てを出し終えると、イった余韻でビクビク身体を跳ねさせるるきの身体を抱き締めたまま、首を離すと思い切り歯形が付いとった。






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