融解温度A※/敏京




「はッ、ぁ、敏弥…!」


ベッドにも行かず、お互い性急に裸になって求め合う。
絡まる肌と息。
中には敏弥の指が埋め込まれて掻き回す。
慣れた身体はそれが気持ちえぇ。


「京君の中もうぐちゃぐちゃだよ。今日の撮影でエロい気分になっちゃった?」
「あ…っ、も、ウザいお前…!」


いつまで言うねん。
そんな気分になるワケ無いやん。


「京君淫乱だもん。男でも女でも気持ち良かったら何でもいいんでしょ?」
「あ…っ、も、淫ら…ッちゃうし…!!」


敏弥の言葉にムカつきながらも、身体は刺激を与えられて頭ん中では段々どうでもよくなって来る。
何やねん。
なして今日そんなにしつこいん。


「ふーん。素直じゃ無いね、京君は」
「ッは…?…あっ」


言うと同時に指を引き抜かれ、ソファの上で身体を反転させられる。
否応無しに腰に腕を回されて敏弥に向かってケツ突き出す格好。
バック。


「ッ、嫌や…、この体位嫌や言うてるやん…!」
「知ってるよ。京君セックスで主導権握られるの嫌いだもんね」
「やったら退けやっ」
「嫌」
「…ッぁ」


起き上がろうと前へ行こうとしても敏弥に腰を掴まれて無理やって。
そんな中、尻の肉の間にヌルつく堅いモノが擦り付けられ、声が上ずる。

挿れられた時の快楽を知っとる穴は、自分でもわかるぐらいヒクつく。
普段せぇへん体位と逃げられへん感覚に背中がゾクゾクする。


「ほら、もっと見えるように腰上げなよ」
「あ、嫌やって…ッ」
「嘘吐き。早く欲しいって此処は言ってるよ?」
「あぁ…ン!!」


ゆっくり腰を回すように敏弥のが入って来る。
慣れない体位にいつもと違う角度で入り込んで来た熱に、思わず背中を仰け反らした。

背中から敏弥の息遣い。
それとピッタリと密着していく体温。


「は、全部入ったよ、京君」
「あッ!?やんンっ、待…っ!」


間髪入れずに律動が始まって。
僕はぎゅっとソファの皮に爪を立てて揺さ振られるまま。


「あッ、あ、とし…!アカンて…っ」
「何がダメなの。は…感じてんじゃん。犬みたいな格好して犯されて気持ちいいでしょ…っ?」
「ひぁア…!あ、嫌やぁ…っ」


敏弥の言葉に首を振る。
けど気持ちえぇんも事実で。
中を抉るピストン運動に為す術無く喘ぐ。


「嫌じゃないでしょ…ッ」
「ひぅ…ッあぁア…!深っ、深いぃ…!」

腰を掴んでいた敏弥の手が、僕の両腕を掴んで引き寄せる。
四つん這いのまま膝と、敏弥の掴む手に支えられる状態。
深く入り込む敏弥の。

奥を突かれて揺さ振られて頭ん中もぐちゃぐちゃんなる。


「ッねぇ、京君は俺のだから…、誰にも触らせんなよ…っ」
「あぁっ、とし、敏弥ぁ…ッ」


そんなん。
当たり前やん。


「とし…っ、だけやから…!」
「京君大好き…ッ」


そのまま腕を引かれ、背中越しにぎゅうっと抱き締められる。
座り込んだ敏弥の上に座らされる体位になり、中の角度が変わって高く鳴く。

もうそろそろ限界。

首を回して後ろにある敏弥の顔。
その唇に噛み付く。






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