――後日。

「あ?外に住む?」

山崎はまず副長室にいる土方に報告した。

「はい。俺も彼女も望んでいるので、同棲したいんです」

「好きにすりゃいいだろ。けど、仕事がある日は屯所に待機しろよ。女から離れたくねェとか、ふざけた事抜かしたら即切腹だからな」

変わらない表情で物騒な事を言う土方に内心苦笑し、立ち上がろうとした時

「いけませんっ!!同棲なんて、お父さんは認めません!!」

スパーンと襖が開いて近藤が乱入してきた。

「いや、アンタ俺のお父さんじゃないから」

「ムラムラは20歳超えてから!!」

「俺もう超えてますよ」

「20歳未満のお嬢さんと同棲なんて駄目です!!」

「彼女も20歳です!」

「とにかくいけませんんんーー!!!」

絶叫する近藤を見て、土方は深い溜め息を吐いた。

「近藤さん。アンタ、自分がお妙さんと同棲出来ないからって、山崎を反対する事ァねーだろ」

「何ですか、局長。やっかみですか!そもそも局長の場合、姐さんとは同棲以前の問題じゃないか!!」

「違いますぅーやっかみじゃありませんー。間違いがないか心配なだけですー」

「付き合ってんだから、間違いなんてないです!てか、その言い方ムカつくんだけど?殴っていい?殴っていいですか?」

「ったく。お前が居る方がややこしい事になるから、とっとと帰れ」

土方は近藤を制止し、山崎にそう促した。


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