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32 「合縁奇縁」



「…秀吉、彼女は決めたみたいだよ。もうすぐ僕達は昔の世界と完全に隔たりを持つ時が来たようだ。」

「ふん…そのようなこと我等とは何の関係も持たぬこと。彼女の仕事の手腕は惜しいが、我等と袂を分かつと彼女が決めたのなら、我は何も言うまい。」

「ヒヒッ。天邪鬼よ、天邪鬼。苗字との別れが惜しいのよ、社長様は。われは苗字が退職となってせいせいするの。どれ…ちと苗字に持たせるための文でも認めておくとするかの。彼奴等の世に生きる三成はちょいとばかし心配よ。」

「…刑部の方こそ天邪鬼みたいだね。」



 竹中は大谷がそう言いながら半紙と筆を用意するのを見て呟いた。






――「合縁奇縁(彼女の決意と彼らとの決別)」

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