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▼ お会いするのは2人目です



夜、化粧をしてお登勢さんのところに手伝いに行ったら優しく頭を撫でてくれた

「ネェチャン一緒に飲もーや 」

「ごめんなさい、お仕事中なので。」

酔っ払いに絡まれる事は度々ある。
そう言う時はやんわり断って逃れる。
でもたまにしつこいお客さんもいて、

「ちょっとぐらい大丈夫だろー?」と手を掴んでくる

どうしようかな、とお登勢さんを見ると呆れた顔しながら軽く頷いたから、少しだけ付き合う事にした。

「おらネェチャン俺の奢りだ!飲め飲め。」

「じゃあ遠慮なく、頂きまーす。」


あ、美味しっ
久々にお酒飲んだな

自分で買って飲むなら安くて量あるの選ぶから。
しかもタダ酒うま―

注がれて飲んで、注いで飲ませてを繰り返してると私に絡んできたおじさんは寝てしまって一緒に来ていた友達が連れて帰ってくれた

お会計が中々の金額になってしまって、飲みすぎたかなと少し反省したけど、新しいお客さんにまた絡まれ、お酒を進まれて、またかと思いながらお登勢さんを見ると今度は良い笑顔で親指を立てられた


飲んで良いってこと?

なら良いか、と久しぶりのお酒に内心ウキウキと注いで注がれてを繰り返す事3人目のおじさんが帰った頃、カウンターに銀さんが座っていた


「あれ?いつの間に銀さん来てたの?」

「オメーが客に酒飲ませてる時。つか何やってんの? ここそーゆーお店だっけ?」

「え?何が? お客さんに飲もうって誘われて、お登勢さんも良いって許可くれたから頂いちゃった。」

「頂いちゃったって、飲ませてたの間違いだろ?」

「私ばっかり飲むわけにはいかないでしょ? だから注いだの。途中辛そうだったから、もう飲めないですかって確認したんだけどね、まだいけるって言うから。あんまり無理して飲むの良くないのにね?」

「いや、めっちゃ挑発してんじゃん。しかも名前ちゃん全然酔ってなくね? ザルなの?」

「ザルではないよ、飲みすぎると眠くなるし。あと気分も上がるかな?」

今は仕事中だから眠くならないけど、でも結構飲んだし終わったら眠くなると思う

「いやぁ名前がこんなにお酒強いなんてね。今日はかなり売上たよ。バイト代出すからこれからも暇な時出ておくれ。」

「あ、はい!でもバイト代は……あ、えっと、少しで、はい、少しで大丈夫ですので!ありがとうございますっ!」

「そんな遠慮しなくていーんだよ!アンタのお陰で売上上がるし、家賃までやりくりしてんだろ? 」


朝、銀さんと家賃を払いに来たらもの凄くビックリした顔で見られた

槍でも降るんじゃないかって呟いてたからどんだけ滞納してるんだろうと心配になる

これからは私が半分出そうかな、ここでバイトさせてくれるって言うし払えるかも

もう上がって良いと言われたから銀さんと一緒に万事屋に帰る途中階段を登りながじっと顔を覗かれて「何?」と聞くと

「化粧してんだな。」

「あぁ、うん、してるよ。昨日買ったやつ使ったの」

「初めて見たわ、化粧してる顔。」

「え?そうだね、こっち来て初めてしたもん」

「……酒飲んでるやつがほとんどなんだ、気ィつけろよ。」

「うん、ありがとう。 銀さんって時々お父さんみたいな事言うよね。」

「誰がお父さんだコノヤロー」

言いながら家に入っていく銀さんの後ろ姿を追いかけた。










朝ゴミ出しから戻る途中お登勢さんに会って少しお話しして戻ると玄関の前に人が立っていた。

「こんにちは、ご依頼の方でしょうか? 」

「え?あっこんにちは。はい、依頼をお願いしに来たのですが先客が居るようなのでどうしようかと思ってまして。」

「あっ、そうなんですね! 確認して参りますので少々お待ちくださいませ。玄関で申し訳ございませんがお掛けになってお待ち下さい。」


お客さんを玄関に案内して急いで中を見に行くと老夫婦のお客さんがソファーに座って3人と話をしていた

私がそっと中を覗くと、銀さんは直ぐに気付いた

ジェスチャーで玄関の方を指差しもう一人お客さんが来た事を伝えると、銀さんも気付いていたのか顎で玄関の方を差す

私に聞いとけって事だろうと思い頷くと銀さんも軽く頷いてまた老夫婦の話に耳を傾けていた

台所でお茶を準備し玄関に戻る

「お待たせ致しました。 玄関先で申し訳ありませんが、少々時間がかかりそうですので、私で良ければお話伺うことは出来ませんか?」

お茶を手渡しながら伝えると、構いませんよと笑ってお茶を受け取って貰えたのでホッとして私も近くに腰かけた

「お嬢さんは万事屋さんの従業員なのかい?」

「はい、そうです。働かせて頂いています。」

「子供2人と男性だって聞いてたから難しいかと思ってたんだけどね、お嬢さんに依頼を受けて貰うことは出来るのかな?」

「え?私にですか?」

「うん。私は妻と2人で甘味処を営んでいるんだけどね、急遽妻が隣町まで知り合いのお見舞いに行かねばならなくなって店に出られなくなってしまったんだ。だから助っ人を万事屋さんに相談に来たんだけど、是非君に来て貰えないだろうか?」


「そうでしたか、はい!私で良ければ喜んで承ります。ただ社長の許可必要かと思いますので確認を取ってからでもよろしいですか?」

「勿論だよ、ありがとう!」


玄関で話を聞いている間に老夫婦との話は終わったみたいで皆が玄関に向かってきた
私も立ち上がりお見送りをして、銀さんに話を伝える

「銀さん、こちらの方も依頼をお願いしたいって」

さっきの話をそのまま伝えると

「俺らもう1つの依頼行かないとならねーから、お前1人でやることになるけど大丈夫か?」

「大丈夫だよ!精一杯頑張る!」

「なら行ってこいよ。」

「うん!ありがとう!」

「ありがとうございます!助かります、今日これからですが大丈夫ですか?」

「大丈夫ですよ!あっ銀さん達ももう出るの?お昼ご飯用意出来ないけど大丈夫?」

「んなの気にすんなって。多分俺らの方が早く終るから終わったらそっち迎えに行くわ。だからもし早く終わっても店で待ってろよ、分かったな?」

「……あのさ、私そんな迷子に「分かったな?」……分かった。」

「ほらもう行け。依頼主待ってんぞ。」

「あっうん!行ってきます! 」

「おー頑張ってこい」

「銀さん達もー!行ってらっしゃい!」

「はいはい、行ってきます」





パタパタと階段を降りていく姿を見送った
下まで降りると俺が見ている事に気付いたのか上を見上げ笑顔で手を振るあいつに軽く手を上げ返す

「行ってらっしゃいって僕らのセリフなのに名前さんらしいですよね」

「名前楽しそうアルな。」

「……んじゃ俺らも気合い入れて頑張るかー。」









奥さんが出掛ける前に店内の作業を教えてくれた
旦那さんが作り、奥さんが店内の接客をしているらしい

「じゃあ、あとお願い出来る?ごめんなさいね、急にお願いしちゃって。」

「大丈夫ですよ!頑張ります!お気を付けて行ってらっしゃいませ!」

「ありがとうね。」

ふっと笑って奥さんは出掛けて行った

「それじゃ開店するよ?のれん付けてきてくれる? 」

「分かりましたー!」


最初はあたふたしながらの接客だったけれど、段々お団子の名前や場所も覚えてスムーズに出来るようになってきた


「名前ちゃん、今お客さん居ないし休憩入っておいで。これうちのお団子、良かったら食べて。」

「わー!良いんですか? 美味しそうだなぁってずっと見てたんです!嬉しいありがとうございます、おじさん!」

旦那さん呼びだったけど、それは気恥ずかしいからおじさんと呼んでおくれと言われたので私はおじさんと呼ぶことにした。

私の事もお嬢さんは止めて貰って名前で呼んでくれている

凄く優しい人で良かった
少し慣れてきたし午後からも頑張ろう

美味しいお団子に頬が緩みながらゆっくり味わって食べた


お客さんのピークが過ぎ去って店内に人が居なくなった頃、新しいお客さんが入ってきた

「いらっしゃいませー」

声を掛け入り口を見ると入店してきたのは以前会った栗髪の人。

私が迷子になったとき、テロリストと間違われて迷惑をかけた


「……あれ、アンタ旦那の所の。」

「あ、お久しぶりです。先日はご迷惑をお掛けしてすみませんでした。」

覚えてたんだ、と思いながらも謝罪の言葉を述べて
頭を下げた

「別にアンタか謝ることは無いでさァ、俺が勘違いしただけなんで。こっちこそ、すいやせん。」

栗髪の人も謝ってくれて内心ほっとした。まだ怪しまれてたらどうしようかと思ったから。


「アンタここで働いてるんですかィ?」

そう聞かれたとき丁度奥からおじさんが出て来て話に加わった

「あれ、沖田さん来てたのかい。まーたサボリかい?」

「見廻りついでに団子買いに来ただけでさァ。今日おばさん居ないんで?」

「そうなんだよ、急遽隣町にお見舞い行く事になってね、万事屋さんに相談しに行ったら名前ちゃんが居て依頼お願いしたんだよ。」

いやー本当に助かったよ、と言いながらおじさんは新しく出来たお団子を並べてて、ゆっくりしてってくれ、と言葉を残しまた奥に戻っていった

「本当に万事屋で働いてたんですねィ。」

あ、やっぱり疑われてたんだ。

「はい、働かせて頂いています。ご注文は何に致しますか?」

こちらから催促すると、みたらし3本の注文が入ったので持ち帰りに詰めようとすると、「食べて行きまさァ」と言われた


あれ?見廻り中なんじゃないの?
ついでに買いに来たのに食べて行くんだ

疑問に持ちつつも、まぁいいや、とお皿に乗せてお茶と一緒に店内のテーブルに居る彼に持って行った

「お待たせ致しました、ごゆっくりどうぞ。」

言って戻ろうとすると

「一昨日強盗事件がありやした。旦那達も居やしたらしいですが、アンタも回し蹴りで捕まえたそうで。」

「え?はぁ、まぁ偶然居合わせたので。」

「コスプレ好きなんですかィ?」


……はい?
コスプレ?何の話だいきなり。

「チャイナ以外にチャイナ服着たヤツが居たって聞きやした。」

「あぁ、借りてたんですよ。お仕事するのに着物じゃ動きづらかったので。」

「お仕事ってSMプレイの依頼ですかィ?」


は?
え、何。
誰かを連想させるこの言い方。


「そんな依頼受けませんよ。屋根登る仕事だっただけです。」

ふーん、と言いながらにお団子をもぐもぐ食べている

何が言いたいんだろう

「そういや今日は1人なんですねィ?」

戻ろうとするとまた直ぐに話し掛けられて足を戻される

「……銀さん達は違う依頼に行っています。」

何だろう、疑われてる……訳ではないと思うんだけど、何か、

「帰りはどうするんで? 大人しく旦那に迎え呼んだ方が良いですぜィ。 」

「…………ご忠告ありがとうございます。」

だんだん自分の表情が消えて行くのが分かる
馬鹿にされてんな、これ。
でもお客さんだし、言い返してはならない。

目線を逸らし落ち着け自分、と脳内で唱えていると

くくっと笑う声が聞こえた

なんだろうと目線を戻すと

「良い表情でさァ。悔しくてたまんねぇって面。」

最高でさァと、付け加えて笑っている


あぁ、やっぱりな
しかもドが付く方じゃないか

「……ドS属性の方に会うのは2人目です。」

「もう1人は旦那ですかィ? 俺より質ワリィんで気を付けた方が良いですぜィ。」

まぁ確かに質悪いけど、もう優しいの知ってるから銀さんを嫌いになることはない。

そしてこの人
腹立たしくはあるけど
顔が可愛いんだよね
橋で会ったときも思ったけど、でもあの時はじっくり見てる余裕はなかった

「アンタのその顔、泣かせてやりたくなりまさァ。この前の怯えてる顔も良いですが悔しくて歪ませる面も中々。」

「私は貴方のその可愛いお顔を歪ませてる所の方が見たいですけどね。」

そうハッキリとした口調で言うとお団子を食べてる手を止め、目を少し大きくしてこっちを向いた

ほら可愛い。
目まん丸で年下かな?少し幼げ。

くすっと笑って何も言わなくなった彼を置いてカウンターに戻った


何人かお客さんの出入りの後、ようやく帰るのか栗髪の子が立ち上がった
そのまま帰ってくれて良いのにお皿を持ってカウンターに来た

「わざわざお皿ありがとうございます。」

「アンタ名前何て言いやした?」

「え、……名前ですが。」

「俺は沖田総悟でさァ。」

「そうですか。」

「……」

え?何??



「俺ァ年下なんで普通に呼んで下せェ。」


え、私何も言ってないけど、
普通?普通ってなんだ?

「沖田さんですか?」

「普通に呼べっつってんでしょーが。あとタメで良いんで。」

「え?いや何でですか、私はこれで良いです。沖田さんは普通に喋ったら良いんじゃないですか。」

「さん? 」

「あぁ、……沖田くん。って別にさんでも良いですよね。」

「面白い写真があるんでさァ、見て下せェ。」

突然ポケットから写真を取り出して見せてきた

さっきから突然過ぎて何なんだこの子は、可愛いけど

渡された写真に目を向けると
私が泣き顔を銀さんに見られてる時の写真だった


「っはぁ!? ちょっ何ですかこれ! 」

「すいやせんねェ、あんな所に居たもんで少し調べさせて貰ったんでさァ。でも安心して下せェ、もうアンタの疑い晴れたんで。これは調べてた時のもんでさァ。」

良く撮れてるでしょう?と口元に笑みを浮かべて言ってくる彼


信じられない……!
調べてたのは仕方無いとして、何で写真撮った!?
てか、

「何で持ち歩いてるんですか!?」

「良い泣き顔だったんで、つい。」

「いや、意味が分からない!そもそも何でそのタイミングで写真撮ったの!? 誰だよ撮ったの! 」

「勿論俺でさァ」

お前かよ!!

「捨てて下さい!」

「嫌でさァ。でもアンタがお願い聞いてくれるなら、俺も聞いてやっても良いですぜィ。」

「っ、何ですかお願いって!」

「さっき言いやした。」

さっき?
タメ語の事?

「タメ語ですか?」

「そうでさァ、あと名前。」

「……分かったよ、沖田くん。」

どうしてドS属性の人は無理矢理タメ語使わせたがるんだろう
銀さんもそうだったな……
人生でそう何度も会うものなの?
この世界はドS多いの?

「んじゃ、この写真は名前さんにあげやす。」

「え!? いや、要らないよ!! 捨ててってば!」

「自分で捨てた方が安心しやすでしょう?」

「持ってるのが嫌!」

要らないから!って突き返してたら 入り口から銀さんが入ってきて 驚いて写真を着物の帯にしまった

それを見た沖田くんは一瞬笑って銀さんに話掛けた

「旦那ァお久しぶりで。」

「あ?オマエここで何やってんの?」

「誤解でさァ、そんな怒んねーで下せェよ。団子食いに来たらたまたま会っただけなんで。」

ね、名前さん?と可愛く首を傾げてきた。

くっそ、顔可愛いからって何でも許されると思うなよ
と、思いながらも
「そうなのーたまたま会って会話してただけー」
と銀さんに伝えていた

「……ふーん、なら別に良いけどよ。」

「もう疑ってねーんで、安心して下せェ。んじゃ、名前さんまた。今度一緒にパフェでも食べに行きやしょー。」

手を振りながら去って行った沖田くんを私も手を振りながら見送った。

「何、随分仲良くなったんじゃね? つーか本当に何もされてねぇの?」

「大丈夫だよ、疑われてるって感じでは無かったかな、うん。」

「……疲れてんな?仕事そんな大変だった?」

「いや、仕事は凄く楽しかったよ。」

銀さんと会話しているとおばさんが戻って来たらしく、もう上がって良いと言われた。

「今日は本当に助かったよ名前ちゃん!ありがとうね!これ今日の報酬、また頼んでも良いかい?」

「勿論です!こちらこそ凄く楽しかったです!ありがとうございました!」

お礼を言って報酬を頂いた。
良かったら、とお団子も頂いてお店を後にした。


「銀さんお団子貰ったよ!」

「マジか!久しぶりの糖分!」

ウキウキしながらお団子を覗き込む銀さん。

「あ、後これ報酬ね。」

そう言って報酬を渡すと要らないと返された

「え、何で?」

「それはオメーが働いた金だろ? 好きに使えよ。」

「いやいや、万事屋に来た依頼だよ。たまたま私が行っただけだし皆のお金だよ。」

「皆でやった仕事は皆で分けてんだろ?単独でやったんだからそれはお前のなんだよ。」

「いや、だからたまたま私が代表として行っただけだから。私が使うわけには行かないよ」

「しつっけーなァ、お前もよ。良いっつったら良いんだよ。」

「何も良くない。」

ため息つかれたけど、だってたまたま私が行っただけで何で私のお金?
おかしいじゃん
勝手に食費にしようかなと考えていると
ぐっと帯を押されてよろけた。


「なに、何で押すの。」

少し不機嫌になりながら言うと銀さんは何か紙を見ている

「良く撮れてんなぁコレ。思ったより近くに居たんだな。」

「っ!?ちょっ、と!何!? 何で!」

帯に入れてた写真!!
押したんじゃなくて写真抜かれてたのか!
何で写真の事知ってんの!?
思ったより近かったって、


「知ってたの!? 写真撮られてる事知ってたの!? 」

「まァつけられてたしな。」

えぇ!?
気付かなかった……!

「っも、返して!」

「何で?スゲーベストショットだよな、丁度俺が顔上げさせた時じゃん。」

「……っ! 良いから!もう本当、返してってば!」

腕を掴んで取ろうとするも片手で追いやられ写真を高く上げてマジマジと見るもんだから、耐えきれず「銀さん!! 」と大きな声で呼ぶと 写真からチラリとこちらに目線を移した

「そんな返してほしーの? じゃあ俺のお願い聞いてくれる?」

「っ、……何お願いって」

「さっき言ったろ、お前単独の依頼報酬は自分で使え。自分の物買えってこと。」


それが、お願いなの……?
何で……



「……分かった。」

「ん、じゃあハイ。」と写真を返された。

「……さっき同じような事を沖田くんにされた。」

「は?」

「タメ語、呼び方変えろって。」

「あーだから写真持ってたの? つかその写真持ち歩いてた時点でお前が今日あそこに居るの知ってたんじゃねぇの?」


知ってたのかな……?


「にしてもお前あのドSに気に入られちゃったら面倒だぞ。アイツ本当ヤベーから。」

「銀さんの方が質悪いって言ってたよ」

はぁ?アイツの方が質ワリィだろ!と怒ってる銀さんにさっきの話に戻す

「銀さん、これ、お金。……ありがとう。」

「おー、つってもお前が仕事したやつだけどな。服でも買えば?チャイナ服も良かったけど、仕事用に自分の服。」

「うん、そうだね。 洋服とかあるのかな?」

「あるぞ、少ないけど。明日にでも行ってみ。」

「うん!そうするっ!」


不器用だけど銀さんは優しい
私も何か返せたら良いのにな




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