「おはようアイシー」 「この卑怯者がぁあぁぁぁあ!」 「アイシー!?」 爽やかーに笑みを浮かべる兄をどうしても憎らしく思えて、思わず首を締めあげる。「ギブ!ギブギブ!」「このおおお!兄さんはガゼル様とイチャイチャしてたら良いじゃないこの浮気者おおお!」「何を!言ってるのかわからなっい!」ぜえはあと息を切って腕を放すと、けほけほと兄さんは涙目になってせきをした。 「言っとくが俺はガゼル様をどうこうしようと思ったことはないからな」 「そんなのどーでもいいわ!私のなまえを、なまえをー!」 「…ああ、あの子か。友達なのか?」 「こ、この…抜けぬけといいくさって…!こふーこふー…!」 「あ、アイシーおはよう!」 「なまえおはよう!」 今にも人を殺しそうな目だった私は、曲がり角から愛しのあの子が出てきた瞬間にぱあっと笑みをうかべた。彼女は次に兄さんにも気づいて、「おっおはようございます!」と初々しい挨拶をした。「おはよう、なまえ」笑顔を浮かべる兄が憎らしい。 「そうだ、これから一緒に食堂に行かないか?」 「!え、ええ、もちろん!」 「フフフフフー行きましょうなまえ!」 「あっ、うん!」 さりげなーく私は兄と彼女の真ん中に位置した。この子の隣は誰にも譲らないんだから! |