「どうしたのよアイシー、そんなに殺気だって…」 「…クララ、私の目の前の状況を見てもその理由が分からないかしら?」 「あっアイキューさん!あーん!」 「ん?あーん」 「…南無南無」 「キーッ羨ましいとか思ってないから!思ってないんだから!」 さりげなく抜け目ないなまえは見事食堂にて兄さんの隣をゲットした。仕方なく私は彼らの目の前に来た訳だけど。隣に腰掛けたクララがじとっとした目線を二人に向ける。「なまえがアイキューをねえ。…リア充くたばっちまえ」相変わらずの毒舌を披露し、彼女はアイスを口に運んだ。毎度毎度思うのだけれど彼女は見た目に似合わず随分な甘党だと思う。朝からアイスオンリーってお腹下さないのだろうか。と、それより!さりげに積極的な彼女がサラダをスプーンで兄さんの口元へと運ぶ。兄さんも疑問符を浮かべつつそれを口にいれた。あああっ羨ましい!私でさえまだやってもらったことがないというのに! 「でもまあ、これを期に諦めちゃえば?どうせ女同士なんて叶うわけないんだしさあ」 クララは、私がなまえを好きなことを知っている。「諦められるわけがないじゃない」私はそう呟いた。あくまで、目の前の彼女らには聞こえないように。 「ずっと好きだったのよ。ずっと。それなのに、彼女が好きになったのは私の兄。兄さんに負けただなんて思いたくないわ」 「…負けず嫌いね。まあ、悪くはないわ。…うっお腹痛い陣痛かしら」 「アンタそれ間違いなくアイスの食べすぎよ」 |