少年のエピローグ
ゴミと共に。ゴミ同然に。ゴミのように。ゴミを漁って。
生きる。
そんな毎日だった。
そこに変化なんてなかったし、過ぎ去っていく日常は大したものでもなんでもなかった。
息をして、生きるためだけに必要な分だけの食い物と水を摂取し、ただただ生きていた。
どうして生きているのかわからない。でも生きる。
そんな毎日を、当たり前のように過ごして。
その日一日何も食えなくたって、顔見知りの子供が死んだって、そんなことは関係なしに朝は来て夜は来る。
ただ生きるだけの日々が廻る。
ずっと、ずっと。
あの日もそんな、当たり前の毎日が過ぎ去るはずだった。
けれど違った。
いつも同じはずの日常に、変化は起きた。
廻った日々に終止符が打たれ、モノクロだった世界に色が灯ったような。そんな日。
あの日から、俺たちの日常≠ヘ輪廻から抜け出した。
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