「……で、なんでみんながこの部屋にいるの?」
凍っていた空気は源田くんによる励ましの一言によっていつもの雰囲気を取り戻した。こういうところはさすが源田くんだなあ、と思う。
とりあえず一段落したので、わたしは抱いていた疑問をみんなに投げかけることにした。
少しだけ表情が凍ったのは、どうしてだろうか。
「いや……その、」
鬼道くんが困ったように口を開く。もごもごとなかなか喋ろうとしない鬼道くんの横から、五条くんが口を出した。
「グフフ、なら私が説明いたしましょう」
そしてわたしは一通り説明されたのだった。
わたしが寝静まったときに、みんながサンタクロースになりきって部屋にやってきたこと。そのときに起きたちょっとした事件や、なぜベッドの足が凍り付いていたのかも。
その話を聞いて最初に出て来た言葉は、
「みんな……女子の部屋に突入だなんて犯罪だよ!?」
「ご、ごめん名前」
少し怒りを込めてそう言うと、佐久間くんをはじめ、みんなが謝り始める。
プレゼントしてくれようとしたのはうれしいけれど、でも夜中に侵入するのはちょっと……。
なーんていうのは嘘で、
「なーんてね。みんな、わたしのためにプレゼントを用意してくれてありがとう」
「名前……!」
「貰ってもいいかな?」
申し訳なさそうにしていたみんなの表情がパッと明るくなる。
みんなの笑顔につられて、わたしも自然と笑顔になった。
まあ、レディの部屋に侵入するのはちょっと頂けないけれど、とにかくみんなありがとう!
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