12月21日


トライアングルに出てくる4人のお話が読みたいです。4人で一夜を共にしてくれたら嬉しいです


***


『せんせい、むかえきてください』
舌足らずに甘えた声がスマホから聞こえてきた。
酔っていそうなその声に怪訝に思いながらどこだと聞けば教え子―――高居宗二のマンションだと伝えられた。
そして来てみれば、だ。
「……高居はどうした」
「そーじはきゅーよーで出かけてるっつーの!」
「せんせぇ、あいたかった」
美千と一緒に俺を出迎えたのは美千と同じく俺の教え子の赤屋京太。
ふたりとも顔を真っ赤にさせて酒の匂いがハンパない。
「お前ら……昼間っぱらから飲酒とはいい度胸だな?」
「せんせーものもうよ!」
「せんせぇ、さびしかった」
赤屋はけらけら笑っていて、美千はべったりと抱きついてきて。
俺は思わず深いため息をついたのだった。


***


昨日の夜から京太が遊びにきていて、朝からは美千が来て。
ゲームでもしていたら急に親に呼び出された。
『このままゲームしてていい?』
って京太が上目遣いに訊いてきたからいいよって留守を預けてきたけど、なんかいやな予感がする。
あいつらふたりでヤってないだろうな。
たまにはと俺の善意で京太に美千を抱かせてやってるけど、あくまでそれは俺の目の届く範囲でだ。
ふたりきりではダメだ。
美千はすっかりビッチに調教されてるからな。大丈夫だろうか。
4時ごろにようやく親から解放されてマンションに帰りついた。
玄関ドアを開け眉が寄る。
見知らぬ靴があった。美千や京太のじゃあない。誰のだ?
急いでリビングへ向かうと嬌声が耳に飛び込んできた。
声は美千のだ。そして、
「よお。遅かったな」
ソファの上で背面座位で美千を突き上げているのは担任の矢崎だった。
返事をする前に視線を走らせ、部屋の隅でなぜか手を縛られて正座してる京太を見つける。
「つーかなんでここにいんの、先生」
「美千に呼ばれた。寂しいって、な」
……バカ美千。
つーか酒くせえな、この部屋。
もしかして京太と美千が酒盛りして、酔って矢崎を呼んだ……とか?
「ふうん。それでヤってんの。あんたもたいがい……変態だよね」
ダウンジャケット脱ぎながら京太の方へ向かって、なにげなく矢崎を見てため息が漏れた。
ただヤってるだけかと思えば美千の半身には根本に紐がしばりつけられている。
あーあ、痛そう。
「変態? 普通だろ」
「美千はともかくなんで京太まで縛ってんだよ」
「未成年のくせに昼間っから飲酒してた罰だよ」
「縛って正座が?」
「お前赤屋に手出したらウザそうだからな。俺なりの配慮。俺と美千がヤってんの見て
自分でしないようにっていうこと」
「ふーん」
そういうこと、か。
いやでも美千なんてお仕置きにもなってねーんじゃねえの。
よがりまくってるし。ま、どーでもいいけど。
俺は京太のそばに肩膝ついて顔を覗き込んだ。
「ただいま、京太。俺のいない間に酒飲んだんだって?」
「……ごめ、ん。ジュースと間違えて……。あ、なあ、宗二っ」
もじもじと膝を擦り合わせる京太。その真ん中は膨らんでいて、目は潤んでるし頬は赤いし。
「なぁ、俺別に飲酒してないし関係ないんだよね。食っていいの?」
ぞわぞわと背筋を這いあがる興奮と熱。
知り合いがやりまくってんの見て正座させられ続けていた京太は息を荒くしてねだるように俺を見つめてる。
「そうだな。好きにすればいいんじゃねぇの」
ほんと教師とは思えない軽薄さ。
まあいまはそんなことよりも。
「宗二……」
縛られた京太の手首に触れ、外してくれと訴えかけてくるのを無視して、そのまま京太を床に押し倒した。
「俺んちの酒飲んだんだから、俺からもお仕置きしねぇとな?」
ふ、と口端をあげて言えば京太は一瞬口を開きかけてすぐに期待に目を輝かせた。
本当―――頭からバリバリ食いたいくらいに可愛い。
美千の嬌声を聞きながら、京太に噛みつくようにキスをした。


☆おわり☆

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