第4話。非凡な美形俺様会長さまにも平凡な部分はあるってことです
「――普通、っすね」
俺の見て固まってる会長は隙だらけで、あっさりそこを掴めた。
布越しに手に伝わってくる感触。
別にデカクも小さくもない、きっと"普通"サイズな会長のモノ。
「ッ、てめぇっ!!」
一気に会長が真っ赤になる。
殴られるかも、と怖くなったけど、俺にちんこ握られてるからか会長は固まったまま。
「会長経験豊富そうだけど、こんな粗チンで満足させれるんですか?」
いや普通サイズなんだろうけど。
ほら会長俺様だし美形だし、非の打ちどころのないひとだからそこそこ大きそうなイメージあるっていうか。
だから普通でも「ふーん」な感じっていうか。
「……うっせぇっ」
会長が叫ぶけど、それはいままであった威圧感がなく、ちょっと凹んでるっぽい響きもあった。
――これは、いけるかも。
ここで形勢逆転! 逆に会長の弱みってほどじゃないけど、会長の息子写メっちゃえば、俺これから先いじめられなくてすむかも!?
俺って鬼畜!
なんて思ったけど、最初にケンカふっかけてきたのは会長だし。
会長の写メ撮っても俺が保障してほしいのは平凡な生活だけだ。
だからちょっとくらい脅すのアリだよな?
俺は会長のものを掴んだままゆっくりと立ち上がった。
急所を押さえられてる会長は「離せッ、クソがっ!!」と言いながらも動けないでいる。
「ね、会長。アンタこんなもんで本当に満足させれてたんですか? セフレたち」
真っ赤になって悔しがってる会長に少しだけ仕返ししたくて写メ撮る前に調子にのった俺はそんな言葉をかけていた。
会長は親衛隊をセフレのように扱ってるらしいっていうのは噂で聞いていた。
会長なら普通サイズでもテクニックありそうだし、満足させてやってるんだろうなーって思いつつ、開き直って言ってみた。
「――っ」
そしたら、だ。
さらに顔を真っ赤にさせた会長が目を泳がせる。
「……会長」
まさか、と思うけど。
まさか、と思うけどもしかして。
「アンタ、童貞?」
「ち、違うっ!!!」
「ふーん」
まぁでも童貞じゃないにしろ……経験はたいしてないんだろう。
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