第3話。平凡でも、非凡な部分っていうのは存在するわけで


いつまでも笑う気配はなく、逆に強張った声を出して生徒会長が動きを止めたのがわかった。
恐る恐る見上げると、生徒会長は食い入るように俺が手で隠そうとして隠しきれてない息子を凝視してる。
――ああ、こっちか。ドン引きタイプか。いや、うん、そういやそっちのほうがいままで多かったな。
過去を振り返って内心ため息をつく。
掌を当ててはいるけど、ほとんど隠れてない俺の息子は……いわゆる巨根だった。
自分でいうのもなんだけど、マジでデカイ。
昔見た黒人モノののAVの凶器みたいなヤツと……一緒……いや、それより……ちょっとだけ、あれかも。
日本人の平均ナニソレな規格外の俺の息子は萎えててもデカイ。
勃起すりゃもっと大きくなるわけだ。
だからオナニーとかさ、両手で扱かなきゃだし面倒臭いっていうか。

「……デカ」

ボソリ会長が呟いた。
言われなくてもわかってる。
この巨根のせいで昔は散々からかわれた。
しかも俺は生まれたときから剥けてたそうで、しかも小等部のころからそこそこでかくて、大人ちんこー!とかってからかわれ続けた。
それがいやでいやで必死こいて隠し、平凡な生活を送ってきたのに。
イヤ別にちんこ出して生活してるわけじゃないけど、修学旅行とかでも不自然に前隠したりしてた。
それがそれが寄りによって器のちっせぇ俺様生徒会長に見られるなんて!!!
くっそ! 嫌な予感しかしない!!

「……お前、どんだけ経験あんだよ……」

そう、そして俺の息子は――黒かった。
使い込んだ肉棒だぜ☆って感じに、黒ずんでカリも太いし、なんか本当……それだけ見ると経験豊富そうなブツだ。
でも、俺は紛れもなく童貞。
全寮制の男子校で女っ気ないんだから当然だろ!!

「……使い込みすぎだろ」

ぼそぼそと呟く会長は食い入るように俺のを見つめてる。
その眼差しはちょっと引いてるような、悔しそうな、羨ましそうな。
そういや――中学の時、俺の息子をたまたま見られたときクラスメイトが羨ましいって言ってたな。
でかすぎるのよくない、と俺は思うわけだけど。でも――もしかして。
むくむくと俺の中で沸き上がるひとつの作戦っていうか、会長に勝てるかもっていう考え。
俺は恐る恐る身体を起こして、会長の股間へと手を伸ばした。

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