第5話。俺の……ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!


「なーんてな」

だけど、次の瞬間、三牧が笑い混じりに言いながら立ち上がった。
巨大男根をしまい、ズボンを履きなおす。

「テツ、お前処女だろ? 俺のを挿れるなんていきなりできるわけねぇだろ。無理やりヤッて壊したら悪いしな」

ポカンと見上げる白井に三牧はニヤリと笑いかけた。
その笑みは否応なく百戦錬磨の男だということを悟らせるものだ。

「俺とヤりたくなったらいつでも来いよ。ただし拡張工事してからな」

悪戯気な笑みに変え、三牧は「じゃあな」と歩き出す。
樋宮も白川も白谷も誰も止める者はいなかった。
樋宮に至っては白井と同じように目を潤ませて三牧を見つめている。
俺はこちらに向かってくる三牧にハッとして慌てて隠れた。
ドアが開き見つかるかもしれないと身を竦ませるが、前だけを向いて歩く三牧は俺に気づかず颯爽と階下へと降りていった。
その後ろ姿をしばし呆然と見送った。
平凡だと思っていた存在。
ただの保護対象だと思っていた存在。
だが違ったのだ。
三牧すぐる……あいつは、いや、あの方は……。
あの方こそ、俺が仕えるべき師!!!!!
兄貴ーーーー!!!!!

感動で荒れ狂う心の中で雄叫びを上げる。
俺はあの方についていく!!!
一気に目の前が、俺の世界が輝いていくのを感じた。


そうしてこの一件ですぐる様は俺の心を、そして白井、樋宮たちの心をあっという間に掻っ攫っていったのだった。


【第二話 了】

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