第3話。俺は風紀委員長の木藤昇。俺は(略)


な、な、なんだアレはー!!!!!!
あんなものが現実に存在していいのか!?
昨日見た『黒人極太3P素人ナンパ』や一昨日見た『巨根が好きな兄嫁。義弟と…』や三日前に見た『こんなでかいの初めて☆新人OLオフィスで…』よりもデカイぞ!!
なのに、勃起していないだと!!
ズル剥けなうえに、黒々しく……。
な、なんたることだ!!
『これで巨根になりました』のafterのような!!!!!!
三牧すぐる、ヤツは平凡ではなかったのか!?
決して悪意はないが、見る限り彼女いない歴がそのまま年齢のような男なのに!!!
なのに、経験豊富だというのか!?
やはり男根の大きさなのか!?
いや、そもそもアレは本物なのか!?
あんな、あんな、あんな……!!!

「……エグ……」
「なんだこのデカさ」
「洋モノ……?」
「……こんなの挿らないよっ」

俺と同じように三牧の男根に釘付けになっていた金色トリオと樋宮が思い思いに呟いた。
いま俺たちはほぼ同じ思いを共有している!!!
それほどまでに三牧のものは衝撃的すぎた。
俺は踏み込むのも忘れ呆然と立ち尽くし。

「―――……で? ヤんねぇのか?」

ため息混じりの声に我に返った。

「……へ?」

誰だかの呆気にとられた声がする。
それもそうだ、俺も一瞬誰が発言したのかわからなかった。
呆ける面々の中、三牧が巨根衝撃により拘束が緩くなっていたらしく上半身を軽く持ちあげると口角を上げた。

「俺をいまからマワすんだろ?」

これが―――平凡三牧なのか……?
確かに顔は平凡のはずだ。なのにいまは非凡なオーラに包まれている。
それは……巨根たる男の証を持つ者だけが許された自信にあふれたもの。

「でも、お前らに俺を満足させることができるのかよ」

薄く笑って三牧は白井の股間に手を伸ばし、掴んだ。
ギョッと白井がこれ以上ないというくらいに目を見開く。

「こんな―――粗チンで?」

「……」
「……」
「……」
「……」

嘲りを含んだ三牧の言葉が、薙刀のように振るわれ、いま俺たちの心臓をぶった切った。
白井は呆然としたあと細い目を次第に潤ませていく。

「……っ、俺別に……粗チンじゃねぇ……普通だし……っ」

白井イイイイイ!!!! 泣くなァアアアアア!!!!
お前の気持ちは、お前の気持ちは俺たちみんなわかっている!!!
お前だけじゃない!!!!
あんな化け物男根に比べれば、お前は粗チンだろうが、俺など、俺など……短小なうえに真性の包茎であるのだぁあああああああ!!!
三牧のような巨根経験豊富ヤリまくりなヤツには俺たちの気持ちなどわからないのだ!!!!!!
童貞の俺の気持ちなど!!!!!!!
己、三牧ー!!!!
一気に燃えたぎる三牧への憎しみ。
巨根に生まれたお前に俺たちの気持ちなどわかってたまるかああああああ!!!!!

頭に一気に血がのぼる。
俺はきつく拳を握りしめ、唇を噛みしめた。
粗チンでなにが悪い!!!!
粗チンだとしても真性包茎だとしても、俺たちは―――……。

「でもまぁ、粗チンでも俺はいいと思うぜ?」

いまにも泣きだしそうだった白井に向け、三牧がふっと笑った。
とても、優しく、甘く。
誘うような色気に溢れた笑み、だった。

prev next

[HOME][しおりを挟む][TOP]