うしろ、って、まさか後?
いや優斗がそんなこと言うわけ―――。

「前……ばっかりじゃ……きつい……」
「……」

やっぱり、うしろ。
まさか優斗の口から後を弄ってほしいなんて自ら進んでおねだりしてもらえる日がくるなんて。
いやー感激で智くん涙出そう。
だけど、だ。

「うーん。とりあえずもう一回抜いてやるから。3発目もいるかはそれからな、優斗」

媚薬の効果が強すぎていまは脳内飽和状態だろう優斗の発言は一旦保留だ。
もう一度優斗の半身を咥えようとすると、頭を押さえられて制止させられた。

「なに?」
「……ちょっと……立って」

訝しく思いつつ立ち上がると、優斗と体勢が入れ替わる。
俺が窓に押し付けられてキスされた。
―――媚薬の威力恐ろしいな。つーか甲斐崎さんまじで強いの飲ませたのか。
普段の優斗ならありえない。
キスしながら俺がさっき優斗の半身取りだしたように俺のが取り出される。
空気にささられた俺のものはもちろん勃ちあがっていて、次の瞬間与えられた刺激にさらに膨張した。

「っ……」

ぐちゅ、と触れあった俺と優斗のもの。
ひとまとめにして優斗が扱きだす。
おいおいおいおいおい。
一度出した優斗の白濁と二人分の先走りのせいでぐちゅぐちゅと泡立つような水音が耳を打つ。
まさかまさか優斗くんに襲われる日が来るなんて以下略。

「ゆ、う……と」

下唇甘噛みして、半身から伝わる刺激に眉寄せながら至近距離で見つめる。
俺の視線に少し不服……というか拗ねたように優斗は俺を見つめ返した。

「……普段は……っん、むりやり……シてくる……くせに……今日はシないの……か」

手の動きにあわせて優斗が腰を揺らしてくる。
擦れ合う半身同士。
至近距離で吹きかかってくる荒く熱と欲を孕んだ吐息。

「んー。シたいのは山々なんだけど、媚薬飲ませたの俺じゃないからなぁ」

こうして優斗に触れてはいるけど甲斐崎さんの飲ませた媚薬で最後までスるってのは俺的にイマイチというか。

「俺が飲ませたんだったらガンガン攻めちゃうんだけど」

棚ぼたも美味しいんだろうけど、正直そこまでテンション上がらないんだよな。
それにいまは薬のせいで思考力もままならないだけだろうし、数発抜けば落ちつくはずだ。

「優斗、俺ともう一回抜いて、それから―――ッてぇ!」

ひとまず落ち着かせようと声をかけたら鈴口に思い切り爪を立てられた。
もうちょい強かったら逆に萎えるぞくらいな勢いに目を白黒させてるとまた唇を塞がれる。
半身擦れ合わせながらの深すぎるキスは、やばい。
頭の中が沸騰するくらいに気持ちよくなってくる。
俺の咥内を好き勝手に蹂躙する優斗。
そしてしばらくしてほんの数ミリ唇が離れた状態で呟いた。

「―――……媚薬飲んでるけど……シたい……なんてこと……智紀じゃなかったら……言うわけないだ……ろ」
「……」

そんなこと睨みつけるようにして真っ赤になりながら言われて、理性が保てるか?
NOに決まってる。

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