夢の途中 2


「ゆーとさん……っ……好き」

揺さぶられながら言ったら、嬉しそうに優斗さんが笑って、深いキスを返される。

「俺も、大好きだよ」

甘い声で囁かれて、勝手に顔が緩んで、きっと俺も嬉しい顔してんだろうな。

「大好き」
「うん、大好き」

バカみたいにそんなこと繰り返しながらじゃれるようにしてたけど、次第に言葉は途切れてあとはふたりで快感を追って。
眩む世界に最初に達したのは俺。
ぎゅっと優斗さんにしがみつきながら互いの肌の間でこすれあう息子から白濁を吐きだした。
そんな俺を激しく突き上げて、立て続けに俺が二回目の絶頂に押し上げられようとしてたころ優斗さんも限界に達して。

「……っ……ぁ」

俺のか優斗さんのかもわかんねー呻きが漏れて、ゴム越しに熱が吐き出されたのを感じた。
ほんとーに、まじで、目も眩むような気持ちよさ。
抱きあったままお互いの荒い呼吸を聞きながら絶頂の余韻に浸って、汗ばんだ身体の心地よさに満足した。


こうして抱きあって、めちゃくちゃ気持ちよくて幸せで、大好きだって改めて実感できるのは一生で優斗さんだけ。
ずっとずっと俺と優斗さんは一緒にいて、ずっとずっとこうしてるんだって。
そんなのは夢でも理想でもなく俺にとっての"現実"だった。

だけど―――

「優斗さん」
「なに?」
「愛してる」
「……俺も、愛してるよ」

当たり前のことなんてなんにもないんだって。
想像もつかない"現実"が、不意にくるなんてこと、思ってもみなかった。



ねぇ、優斗さん。
俺にとって一番好きなのは優斗さんで、ずっとずっと一緒にいるって思ってたのも優斗さん。
本当なんだよ?
まじで、ずっと愛してるのは―――優斗さんだけなんだから。
それだけは、本当のことなんだ。



【夢の、途中】



――――――
――――
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