あまいチョコレートとご一緒に♪D


「えっ」
「……ダメなの?」

何故か困ったようにする捺くん。
どう考えても大丈夫だと思ったんだけど……。

「ダメ?」

固まってなにか考えている様子の捺くんを不思議に思いながらももう一度問いかけた。

「え……えっと、ちょっとなら」
「……」

ちょっと、ってどういうことなんだろう。
じっと捺くんを見つめると、照れたように目をしばたたかせる。
特にいつもとおかしいところはないし―――俺ももう挿れたくてたまらないし。
ちょっと、の意味がわからないけど、ちょっと挿れることにした。
俺に跨った状態の捺くんの腰を持ち上げ、ゆっくり下ろす。
後孔にあてがった俺のがぬるりとしたお湯とともに捺くんのナカにゆっくりと侵入していく。

「……っ……ん」

腰を落としていく捺くんは眉を寄せ、頬を真っ赤にさせて、目も潤ませていて、ひどく扇情的だ。
すべてうまると捺くんは吐息をついてはにかんだ。

「ちょっと……だけね?」
「……うん」

なにが"ちょっと"なのかやっぱりわからないけど、もう挿れてしまったんだし気にしなくてもいいんだろう。
下から軽く突きあげながら捺くんのものに触れ掌全体で包み込んで擦ってあげる。

「っ……は……」

俺の動きに合わせて腰を上下させる捺くん。
ちゃぷちゃぷと水面が揺れる。
ぬるぬるのお湯のせいでかなり滑りよく律動する。

「ん……っ、あ」

捺くんの髪から俺の頬に落ちてきた水滴だけが冷たく、あとはすべて熱い。
自宅の風呂でこんなにも煽られるなんて思わなかったな。
内心苦笑しながらも、サプライズを用意してくれた捺くんに嬉しくなりながら一層激しく攻めたてた。

「……ッ……ぁ」

肩や首筋に吸いついて舐めて軽く歯を立てて。
唇や耳にキスをしていきながら捺くんの身体を揺らし、水面が大きく揺れるくらいに突く。
熱が充満したバスルームでの行為に、捺くんはいつもより感じているのか俺に寄りかかって荒い息を吐き出していた。
お湯自体がぬめっているから先走りがどのくらい出てるのはわからないが、掌で感じる捺くんのものがガチガチに硬い。
そろそろ絶頂が近いのか、後孔の締めつけがきつくなってきている。

「イキそう?」

耳朶を食みながら囁けば、肩を震わせて捺くんが、あ……、と小さく呟く。

「イっていいよ」

もう一度耳を軽く噛んで舌を這わせながら前立腺を重点的に攻めた。

「……ッ、んっ……ゆう、とさんっ……っあぁ」

ぱしゃんぱしゃん、と水が打つ。
頬を伝う雫を舐め取れば塩味があって、汗だと知った。
ぎゅうぎゅうと俺のを締めつけてくる後孔。
それに耐えながら突き上げ続けると、びくびくと捺くんの身体が震え、しなった。

「ゆ、っ……あっ……だめ……っあ、んっ」

珍しく首を振っている捺くんを強く一突きすると掌に別の温かさが広がる。
そして痙攣した身体が激しく俺のを締めつけた。

「……っ……ん」

はぁはぁと捺くんの呼吸が耳元で響く。
のぼせたら大変だし、少し落ちつくまでまとうと動かずに背中を撫でてあげる。

「気持ちよかった?」
「……ん」

頬に唇を寄せると、ぼうっとした捺くんがゆっくり俺を見て頷いて―――。

「ッ!!!! ああああー!」

いきなり叫んだ。

「どうしたの?」
「っ、あ! え、いや。ちょ、ちょっと!」
「ちょっと?」
「あの、俺、先にあがるね!」
「……は?」

え、上がるって。まだ俺と捺くん繋がった状態なんだけど。
俺まだイってな―――……、なんて思っている間に、眉を寄せながら「んぅ」と甘い声を上げて俺のを自ら抜いて湯船から出ていく捺くん。

「っ、わっ」

ぬるぬるで滑りかけた捺くんは慌てながらシャワーを浴びて。

「あ、あの、優斗さん! ベッドで……待ってるね!」

と、赤らんだ顔で恥ずかしそうに笑って。

「……え」

バスルームから出ていった。
俺と、猛りきっている俺の半身を残して。

「……え?」

これって―――放置プレイっていうやつなんだろうか。
揺らめく水面を見下ろし、抜くべきか否かしばらく悩んだ。


***

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