お返しにご注意!N
優斗side―――――
息が詰まる。
激しくはないけれど下から突かれるたびに衝撃が喉につまるような感覚。
勝手に口からこぼれる吐息は快感よりも反射的なものだ。
指とは全然違う質量だから正直キツイ。
違和感と圧迫感ばかりで快楽を得るには至らない。
「そのうちよくなるんじゃない?」
まるで他人事のように笑いながら智紀は俺の半身を腰の動きとは反比例して激しく扱いてくる。
後はまだ慣れないのに前は確かに勃ちあがっていた。
「……む、り」
いざ自ら招き入れたけど、実際挿入したときはとてつもなく苦しかった。
「そう?」
おかしげに智紀は口角を上げる―――けど、額にほんのりと汗が滲んでいる。
俺の方がもちろんキツイ。
だけど締め付けがキツすぎても苦しいだろう。
俺の中に感じる智紀は熱く硬いから気持ちよくはあるだろうけど。
「……動くよ」
これ以上戯れのような言いあいをしても仕方ない。
挿れてしまったんだから、もうあとは―――イクだけだ。
俺よりも智紀の方が快感が多いのは間違いない。
俺はまだしばらく慣れそうにないから。
だから、挿れられてるのは俺だけど上にいるのは俺だし……。
「動いてくれるの?」
「動いたほうが気持ちいいだろ?」
察しがいい智紀のことだから俺の考えなんかお見通しかもしれない。
それでも構いはしない。
俺も男だし―――ってさっきから墓穴を掘っているようなきがしないでもないけど。
ため息のかわりに静かに息を深く吸って智紀を見下ろしたまま腰を持ち上げた。
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