お返しにご注意!K


―――――智紀side



たっぷりとローションで濡らした指を咥えこんだ後孔はぎゅうぎゅうと締め付けてくる。
十中八九……いや完全に後は初めてだろう(初めてじゃなかったらさすがの俺もうろたえる)優斗のナカを傷つけないよう擦りあげていく。
見つけ出した前立腺を重点的に攻めながら内壁をほぐすように指の腹で押し広げる。

「……っ」

目を覆うように腕を乗せている優斗の表情ははっきりとはわからない。
が、ソコソコ感じているのは間違いないだろう。
漏れている声は多少引きつってはいるけど甘ったるい熱っぽさも含んでいるし。
さっき白濁を吐きだしたばっかりの優斗の性器は緩くだけれど確実に反応し始めていた。

「優斗、どう? 気持ちいい?」

せっかく俺が心配してるのに、その問いへの答えはない。
意外にというかやっぱり強情な優斗に口元を緩めながら、それならと指を一本追加させる。
短く息を飲む気配と強張る身体。
視界の中で優斗の口が開きかけ、ぐっと閉じた。
フェラまではそれなりに応えてくれてたのに、さすがにそれ以上は不本意すぎて拗ねてるのか。
そのくせ意識的に力を抜いてくれて多少は二本目の指も進めやすくなる。
ついつい吹きだしてしまうと、顔を隠していた腕の位置が少しずれて睨みつけられた。

「ごめんごめん」

だって可愛いんだからしょーがない。
ニヤニヤしてる自覚ありで二本の指をつかって前立腺を攻める。
苦しげな声と、震える下肢。

「優斗、拗ねるなって」
「……」

なんで俺が拗ねるんだ、とでも言ってそうな眼差し。
無言を貫くつもりなのか腕を乗せたまま顔を背ける。

「ゆーと」

ほんと、楽しい。
きっと優斗の頭の中は俺への文句と自分へのダメだしでいっぱいな気がする。
その中に少しでも『早く挿れてほしい』なんていうものがあればいいんだが。
まーないだろうな。

「……ッ、……ン」

ドロドロになってくれないかなーなんて思いながらだいぶ慣れてきた後孔にうまった二本の指を動かすペースを速める。
そして優斗のものを握りこみ上下させはじめた。
ぺろり、と鈴口を舐めてから。

「……は…、っ」

俺の手の中で硬度を増していく優斗の性器と、後孔から響く水音。
そして押さえきれていない艶を含んだ吐息。

「優斗、気持ちいい?」

イってもいいくらいの強さで前と後ろを攻め立て続ければ、ようやく優斗は腕を退け俺を見た。
笑顔の俺に対して仏頂面の優斗。
だけど眉間に寄った皺が拒否だけじゃないってことは、さっきよりも一層潤んだ目が示している。

「……優しくするんじゃなかったのか……っ、ん……っ」
「優しくしてるよ? セックスのときの優しさイコール気持ち良さ、ね?」
「……は……っ? ほん、と……ッ、ばか智紀……っ」
「はいはい。んじゃ、俺の優しさプラス」

ぐぐっと奥深くへ指を突き刺し、前を握りこんだまま覆いかぶさる。
至近距離で視線を交わらせ、目を細めれば、熱い吐息がため息になって吹きかかってきた。
俺の意図を察したのか全部流されてくれることにしたのか、抵抗なくその瞼が落ちる。
ゼロになった距離。
触れた唇から舌を差し込めば、すかさず噛みつかれた。
やっぱり―――面白い。
肩を震わせながら舌を絡めわせていった。

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