04



さっきから会議中。
議題は文化祭の出し物について。

ちょっと前に出た楓ちゃんの意見のあと跡部と楓ちゃんが喧嘩になって今やっと宍戸が鎮火に成功。

「次、芽依」

『あたし?』

「マシなのを言えよ」

『メイド喫茶』

「………………」

『理由はオムライスにお絵描きしたい』

「そうか、次!」

「いや、それこそ却下しろよ」

意外なことに却下されなかった。宍戸が跡部にツッコミを入れていた。

「と、まあ全員に意見を聞いたがそれほど人気が出そうなものじゃねえ。だから却下だ!!」

「じゃ、じゃあ、侑士のプロデュースする出し物ってなんなんだよ!」

「よく聞いてくれたなぁ、岳人」

「聞かなきゃ話が進まねぇだろ、馬鹿侑士!」

がっくんが忍足を促すと、怪しく笑いだす。

「ふふふふふふ」

「………………」

「はははははは」

「………………」

「俺のプロデュースする出し物…それは」

『それは!?』

「それは…!!」

溜めが長い。うざったいくらい長い溜めに楓ちゃんがきれた。

「さっさと言わないとあんたのロッカー内の美少女アニメのポスター焼き捨てるわよ!!」

「言わせていただきます!!」

止めの一言に屈した忍足がホワイトボードに6文字の言葉書いた。

『こ、す、ぷ、れ、き、っ、さぁ?』

「コスチュームプレー…!?」

『瑠依、たぶんきみの思ってるのとちがうから』

「どやぁ、なかなかええやろ?」

勘違いな瑠依に説明したあと、忍足がドヤ顔で何も言わない部員たちを見まわす。

「お前らなんちゅう目をするんや!?」

宍戸、長太郎、がっくん、日吉に関してはすごい顔で忍足を見ていた。

「コスプレっていうてもや、普段着ないような衣装を着て、芽依や鳳の言うてた喫茶店するんや」

「こいつのいう、衣装というのも事前に俺様がチェックしているから安心しろ」

「鳳、いいんか!?かわいい彼女がオムライスにお絵描きしたいって言うとるんやぞ!!」

「別に家でも出来るでしょう」

長太郎を説き伏せようとあれやこれやと言い合っているなか、跡部が女子と双子ちゃんを隅に呼ぶ。

「お前らは忍足の言ってた出し物に少しでも興味がありそうに見えたんだが…」

「私は確かに衣装によるかな」

『あたしは色んな格好してオムライスにお絵描きしたい』

「「面白ければなんでもいいかな」」

「わ、私もおもしろいと思います。お客さんにも着れるようにすればもっと楽しいんじゃないでしょうか?」

瑠依が珍しく意見して跡部もいいアイディアだと誉めてた。

「あいつらには口でいってもわからんだろうからな。忍足に前もって言われて作った衣装がある。着てみないか?」

そう言って跡部がだしてきた衣装をみんなではしゃいでみたのは言うまでもない。


「だから、嫌だっていってるでしょう!!」

「なんでや、お前も芽依に可愛いかっこしてご主人様いわれてみぃ!!萌えるやろ!!」

「その考えが嫌なんですよ!忍足先輩の変態!」

後ろの方では未だに長太郎と忍足が言い合っていた。




(これかわいいじゃない)
(楓ちゃん、これは?似合いそう)
(譜月ちゃんこれどうですか?)
(え、ちょっと短くない?)
(いいじゃん、それにしろよ譜月)
(じゃあ李月は色ちがいだからね)
(俺女装!?)
(いつもしてるでしょうが!!)
((瑠依ちゃんはもちのろん))
(ナースだろ!!)
(お姉ちゃん!?)






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