05
まだまだ会議は終わらない。
さてさていったいテニス部の出し物もいったい何になるのか!
あれから30分くらいたった頃。忍足のコスプレ喫茶への情熱は途切れることなく語られていた。
それを阻止するため、反対派はがんばっていた。
「ぶっちゃけるとこれほど情熱的に語られると勝てる気がしないです。忍足先輩、恐ろしい人だ…」
「コスプレ喫茶なんて嫌だぞ俺!楓はノリノリで変な格好しそうだし」
「…断固反対だ」
反対派、けっこうギリギリ。負けそうである。
しかし負けない。
大好きな彼女のため。
きっと意味を理解してない馬鹿な彼女のため
未だにきちんと想いを伝えていないが好きなあの子のため!
今日も彼氏は頑張る!
「ちょっと、まだ言い合いしてるの?」
「よくもまあ続くねえ」
「お前らいい加減にしやがれ」
ぱちーんと跡部の指パッチンが部室に鳴り響く。
その音に反応した部員が一斉に振り返る。
「跡部さん、俺コスプレ喫茶だなんて納得できま…え」
「聞いてくれや、鳳のわからず屋が!!…おー、よく似合っとるやん」
鳳くん、跡部に訴えようと振り返って跡部の近くにいる芽依ちゃんを発見。言葉を失い赤面。
宍戸さん、口をあけて固まっているご様子。
日吉くんもまた然り。
「女子と双子は案外ノリノリだぞ。そして今着てるのは本番の衣装の見本だ」
「………………」
「………………」
「………………」
「って聞いてねえな」
(いつになったら終わるんだこの話し合いは)
(ウス)
(樺地、あいつらの写真とっとけ)
(ウス)
、
▼ ◎