放課後。いつも通り私は部屋のイ
スに身体をあずけている。眠い。
眠すぎる。6限目の体育のバスケ
を本気でやり過ぎた。疲れたよ私
は。……まだ相談者が来るまで時
間がある。寝てしまえ。
「…!風日さん!」
誰かに身体を揺すられて目を開け
ると、そこには大型犬。
実に面倒だ。
大型犬的後輩の場合
「ここで寝てたら風邪引きますよ
?」
……じゃなかった鳳くん。
なぜ君がここにいるんだ。嫌だよ
テニス部面倒なんだから。
風日 は 二度寝 を 選んだ。
「あー!起きたのに寝ちゃダメで
すよ、もう4時ですよ?」
「…えー?…あ、まじだ。相談者
来ちゃうなー紅茶入れなきゃ。鳳
くん、起こしてくれたのはありが
たいけど出てもらってもいい?」
「その相談者、俺ですよね?」
「…ん?」
「いや、だから、俺です」
「あれ、そうだったっけ。…あ、
そうだわ。今日だもんね、予約入
れたの。…紅茶入れるから、適当
にかけといて?」
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