【会話文多め】
「ごめんトド松くん!待った?」
「全然!僕もちょうど今来たところだから。」
「そっか、それならよかった!今日はどこに行くの?」
「今日は映画を見に行こうと思って。いいかな?」
「うん、映画行こ!楽しみ!」
付き合ってそろそろ半年になるトド松くんと6度目のデート。私の仕事の都合で月一しかデート出来ないけど、それでもいいと言ってくれるし、一回のデートをとても大切にしてくれる。
「何の映画見るの?」
「舞鈴ちゃんの見たい映画でいいよ。」
「えっ、ホント?じゃあねー、今流行りのアレがいい!」
「うん、いいよ。それにしよっか?」
今流行りの映画は平成っぽいなぁって感じだった。平成のラブコメ。キュンキュンしてこっちが恋してる気分になった。いや、してるんだけど。
「なんか、こっちがきゅんきゅんしちゃったね〜」
「そうだね、女の子が凄い好きそうな感じだったね。」
「トド松くん、面白くなかった?」
「そ、そんなことないよ!」
「ホントに〜?吃ってるけど。」
「いや、その…実はさ、」
ぷいとそっぽを向くと何かゴニョゴニョと呟いてるトド松くん。何言ってるか全然聞こえません。
「え、なに?」
「いや、だから…舞鈴ちゃんの見てる姿があまりにも可愛いすぎて…あんまり映画見てなかった。ごめんね。」
「っ〜〜〜!もうっ!何それこっちが照れるよ!」
「プッ、ほんとだ。舞鈴ちゃんの顔真っ赤だよ。」
「誰のせいよ〜!」
ごめんごめん、だって可愛いからさ。と笑いながら全然悪びれる様子もなく謝る。次のデートの時は私が倍返ししてやろうと密かに心に誓ったのだ。