三男と手を繋ぐ(三男目線)
【会話文多め】


「チョロさんチョロさん!」

「急に呼び方変えてきたね。」

「にゃーちゃんの握手会行ってきたの?!」

「唐突だな?!なにどうしたの?」

「ずるいずるい!なんでなんでなんでなんで?!」

「いやこっちがなんでだよ?!僕の質問は無視?!」




僕の、いや僕らの幼馴染の舞鈴は若干…結構おバカだ。あと突発的な発言も多々ある。そんな舞鈴を可愛いと思ってずっと幼馴染みやってる辺り、僕らも大概馬鹿なんだなと思う。




「私も握手したかったしたかったしたかったしたかったぁぁぁぁあ!」

「そんなに?!え、何。舞鈴ってそんなに熱烈なファンだっけ?!」

「熱烈だよぉぉぉおおおう!あぁぁぁぁずるいよ!」

「わかったわかった!ずるいのはわかったからそろそろ落ち着いて?!」

「…はい。」

「はぁ…次は誘ってあげるから。」

「…?何に?」

「いや、だから!話の流れ!にゃーちゃんの握手会!」

「なんで?」

「なんでって、ずるい行きたいって行ったの舞鈴じゃん!」

「…??ずるいとは言ったけど行きたいとは言ってないよ?」

「いやでもそういう事でしょ!?」

「え?」

「え?」




なんだよこの反応。ずるいって言うから連れてってあげるって言ってるのに。話通じないよ。




「私別ににゃーちゃんのファンじゃないよ?」

「いやさっき熱烈なファンだって言ってただろ!?」

「……あ、あれはチョロさんの熱烈なファンってことだよ?」

「いや、僕の熱烈なファンって何?!僕、芸能人でも何でもないけど!?」

「えー!握手してよー!握手握手握手握手!」

「わ、わかったから!するから落ち着いて!」

「やったー!」



サッと差し出された手をドギマギしながらギュッと握る。あ、なんかこれ手を繋いでるみたいだ。舞鈴と手を繋ぐ…子供の頃は恥ずかしげもなくやってたのに。いつから恥ずかしいと思うようになったんだろうか。まあ、女の人らしくなった舞鈴の手を握るのも悪くないなぁなんて、恥ずかしさを紛らわすために上から目線で考えてみたりした。


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