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『しらい………バカ石ー!来てやったぜー!』
「なんで言い直したん?!合ってるで?最初ので合ってるから!」
「何の用なんすか、部長。」
「あぁ。用っちゅーか………なぁ?謙也。」
「せや!この後はもう自由時間やろ?みんなで遊ぼうy」
「帰りますわ。さよーなら。」
『うん、俺も帰る。じゃな。』
「あーー!待て待てコラコラ!最後まで聞けや!」
「何すかホンマ。」
「逃走中しようや!」
『誰得だよ。』
「スピスタ得っすわ。」
『あ、じゃあ俺やんねぇ。』
「俺もパスで。」

なに?逃走中ってあの?あれもうやだよ。やりたくないしウンザリ。折角もうちょいで100万いきそうだったのに!なに捕まえちゃってくれてんの?
そうです、ご察しの通りリアル逃走中経験者です。あれハンパなく体力使うよ?!それで悲しくなるゲームだよ?!

「へぇ……逃げんのか。」
『何抜かしとんじゃアホ氏!やるし!………あ』
「ちょろいな。」
「先輩、乗せられすぎっすわ。」
『ごめん、光。』
「まあ、先輩がやるならやったってもええですよ。」
「よっしゃ!さっすが財前!綾崎もおおきに!」

うん、もうなんでもイイよ。バカに拒否権はないってか?その通りです←
なんだろう、この敗北感。やっぱアホ氏嫌い。もうあいつだけは絶対一生心を許してやんないからね!

「で、早速ルール説明なんやけど。」
『賞金は?』
「あるわけないやろ!」
『え?ねーの?なんも面白くねぇじゃん。』
「んなこと言われたってなぁ。金ないし?」

バァン

なんだろう、このすごく嫌な予感。やっぱ私って馬鹿だ。あそこでサラリと受け流して帰っておけば良かった。

「賞金なら俺様が出してやるぜ?」
「跡部くん!?」
「い、いいいいつからそこにおったんや?!」
「ア〜ン?何だ、忍足大阪の方。」
「いや、その呼び方やめへん?」
「しょーがねぇだろ。こっちにも忍足がいるんだ。」
「………まあ、ええわ。」

ほらやっぱり面倒臭いことに。賞金出すからにはやるってことでしょ?冗談じゃない!なんで私がこんなスポーツマンたちと走って競わなきゃいけないワケ?私の負けはやる前から見えてるようなもんじゃないか!!!

『で?あんたら氷帝も参加するってか?』
「あぁ、その通りだ!」

うん、もういいよ。なんかこの人いい人かもしれないと思ったけどやっぱ坊ちゃんだ!“おい樺地”とか言って仲間従えてるもん!

「ほぉ、跡部くんら氷帝も参加か………どや、謙也。ここは盛大に全校参加っちゅーのは。」
「せやなぁ………それもええかもしれんなぁ!ええか?跡部くん。」
「ハッ、俺様にできねぇことなんざねぇよ。」

なにができないことはないだよ!なんでトンデモ発言受け入れちゃってんの?ちょっとくらい悩めよ!バカ石もバカ石だ!格下げしてアバズレバカ石に改名しようか?!

「おい樺地。」
「ウス………」
『今の一言から何が伝わったんだ?!おい樺地で何か伝わんのか?!』
「まあな。」

まあなって………やっぱこの人やだ。嫌いっていうか、よくわかんない。そしてSでしょ確実に!あの樺地とかいうのはMか?マゾか?そうなの?

至急お知らせする。合宿に集まった全校諸君、ホールに集まるように。…行ってよし。

もう放送入っちゃったよ!行動早すぎでしょ!ていうかこの声だれ?行ってよしってなに?どこに行っていいの?!

「よっしゃ!ほな行くでぇ!」
「ドンドンドドドン」
「「「四天宝寺!!!」」」

「ハッ、勝つのは俺たち氷帝だ!」
「「「勝つのは氷帝!!!」」」

え、何?いつから氷帝陣勢ぞろいしちゃってたの?よく気配もなくこんな大人数集まったね!すごいよハハハー((現実逃避

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