11「なぁ白石〜。ワイ、練習したいわ〜！」
「ちょお我慢しなさい。」
「なんやの？急にお知らせなんて、蔵りんにしては珍しいや〜ん。」
「小春ぅぅぅうう！」
「黙れ一氏ぃぃいいい！」
「先輩ら、アホっすわ。」
うわ、残念。一氏とかいう奴すっごく残念白石より残念。
イケメンな顔を無駄にしている気がする、芸能界に入れば良かったのにこの人。
てかさ、ここの部活さ改名したほうがいいんじゃね？
私的には、男子テニス部よりも、執事喫茶とかホストの方が似合ってると思うよ、うん。
アイドル目指せそうだよ君たち！アイドルになろうy
「おい、お前さっきから何言っとんねん！」
『あ？聞こえてたか？』
「微妙に。」
どうも治らないんだよね、この癖？
知らぬ間に出ちゃってるっていうか…。
こういう人って必ず死亡フラグ立ててるよね！
あー、死亡フラグとか絶対立てたくない。
「舞鈴」
『ん？…あ、光！………そっか、光もテニス部だったっけ。』
「おん。舞鈴は何で？」
『あ？あー………まあ、白石が今から説明するだろ。』
そうさ、白石が説明するから私は黙って座ってればいいんだよハハハ！
私は認めてないからな、入るなんて一言も言ってない！！！
人の意見くらい聞けよバカ石コノヤロー！
これで反対意見とか出たら絶対いじけてやるし、一生関わってやんないしエクスタ変態部長なんか！
「ほな、全員揃ったな？………ゴホンッ…えー、今日からマネージャー雇うことにしました。」
「誰が金払うねん！」
いいぞ謙也！いいツッコミだ！もっと突っ込め！そしてバカ石の心をズタッズタにしてやれ！
「今のツッコミ良かったでぇ、謙也！1コケシやろう！」
『チッ………あ！何それ俺も欲しい！オサムちゃん俺にも1コケシくれよ〜！』
「おぉ！気に入ったか綾崎！やるやる！」
『よっしゃ！』
まあ、バカ石の心をズッタズタにすることはできなかったけど、コケシ貰えたからコケシに免じて許してあげよう。
てか、このこけしめっちゃ可愛い！なにこれどこで売ってんの？！
「売ってへんで。オサムちゃん手作りや。」
『え、マジか！………てか、また聞こえてた？』
「もうバッチリっすわ」
もう今日一日の中で何回目だよ、光とのこのやり取り。
しかも、バッチリ聞こえてることほど恥ずかしいことはないと思うよ、うん。
「あーっと、ええか？」
『どうぞどうぞ。』
「で、マネ入部させたんで紹介するな。綾崎くん。」
『あー、はい。ご察しの通り俺がマネをさせられることになった綾崎舞鈴っす。まあ、よろしく。』
強調してやったぞ、無理やりだということをすっごくナチュラルに！
精神的に病めバカ石！あれ白石？バカ石？……どっちだっけ本名？
うん、まあ………いっか☆
「舞鈴くんやね〜！あっらー、なかなかのイケメンやないのぉ！ロックオン！」
「小春ぅぅ！浮気か、死なすどっ！！！((泣」
わー、はじめて見たわホモップル。
これが本物なのかそうなのか？！
しかも、軽くイケメンだと言ってた方の方が女々しい。
さらに残念、残念なイケメンNO.1だねきっと！
「ちゅーか、男のマネとかいらへんし。」
ほらｷﾀｧｧｧｧｧｱｱｱ！
絶対誰かいうと思った！別に予感的中しなくていいんですけど！
神様酷いし、一氏も酷いし二人いっぺんに呪えば一石二鳥じゃね？
もういいし、盛大にいじけてやる！
『何だよ、俺だってやりたくて立候補したわけじゃねーし。つかそもそも立候補すらしてねぇし。このバカ石が人の意見も聞かずに勝手に決めたんだよ文句はあいつに言え。分かったいい子は返事！』
「へーい。」
『おぉ！光！お前やっぱいい奴！俺、光だけのマネ希望！他のやつのなんかやらねぇ。』
「え？ホンマっすか？」
『ホンマや！』
「なんでやねん！やるんやったら全員の分もしろや！」
『あ"？何抜かしてんじゃボケ！お前らのは絶対やらねぇ！特に一氏！』
「喧嘩売っとんのかワレ！」
『先に売ってきたのはそっちだし。俺は光さえいればいいから。』
「俺も、舞鈴さえいればそれでええっすわ。」
ほら、天使ちゃんが隣に君臨なさってるよ、みんなで拝みなさい！
ていうかさ、国民的アイドルがしょーがないからやってあげるって言ってるのに、それはないでしょ酷い。
まあ、私はそんなキャラじゃないですから、ムカつきますけど引き受けますよこのアホ氏。
『はぁ、もういいわ。頼まれたからにはちゃんとやるし。なめんなよアホ氏！』
「誰がアホ氏や！」
『え？お前。』
「なあ、そのしらけた流し方やめへん？地味に傷つくねんけど。」
『ハッ！それくらいで傷つくって……あはははは！』
あー、爆笑ものだよこれ！
やっぱちょっと女々しいよね、一氏。
この瞬間に私の中のテニス部のランク付はこうなった。
1位:我が天使財前光((マジ天使))
2位:オサムちゃん((コケシくれるし))
3位:いじられ謙也((何気に優しいし))
4位:小春((おもしろいから？))
5位:金ちゃん((話したことないしよくわかんないけど))
よし、これくらいかな。
「「え、俺らは？」」
『あ、ごめんねーわ。受け付けないんで、論外？』
「ﾌｯ、先輩ら論外やて、おもろ。」
「「善哉マンが…！」」
おぉ、善哉好きなのか光は。
今度奢ってあげよう我が天使！マイロード！
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