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「ちゅーか誰やねん、そないなこと教えよった奴は!!!」
「俺、スピードバカって教えられてるんやけど…。初対面の奴にそこまで言われると、流石に俺でも凹むで?」

あ、そうか、それもそうだ。
確かに失礼だよね、うん。
光くんから聞いてても、初対面なのに変わりないわけなんだし。

『失礼なこと言ってすまなかった。俺は綾崎舞鈴。改めて、これからよろしくな!』
「え、ぁ、おん。俺は忍足謙也や!こいつは白石な。」
「こいつはないやろ。ほな、よろしゅう頼むで、綾崎くん。俺は白石蔵ノ介や。」
『んじゃ、謙也と白石って呼んでいいか?』
「もちろんや!」

なんだ、外見よし、中身よしの完璧じゃん。
とりあえず、性格が難しそうな人じゃなくて良かった。
扱いについ人は苦手だから、気さくな方がありがたいよ。

「ところで、綾崎くんにあんなデマ情報流したんは誰や…?答えてもらおか。((黒笑」
『ぇ…』
「せやせや、あんなんデタラメやん!まあ、確かに白石は感が鋭い気するけど…」

前言撤回の方向でお願いします!
え、なになに、黒魔術師かなんかんなの?!
白石の“黒笑”って何?!
悪魔並みに怖いんですけど、恐怖心抱くわ!

「答えへんのやったら、毒手かましても、ええんやで…?」
『は?…どく、しゅ………!』
「はぁ、また始まったで。白石の毒手攻撃。さっき金ちゃんにもかましたばっかやん。」

え、毒手ってなに、なんで中学生でそんなの使えんの?!
やっぱ黒魔術師なのかそうなのか!
しかも、金ちゃんって誰かわかんないけど、すでに被害者でてんの!?
何気にこの二人のコンビネーションがピッタリしっくりきすぎて、恐怖心煽りまくってるんですけど!!!

「さぁ…!誰が言ったんや?全て吐き出してみ…?((黒笑」
『わ、わかったから…!』

わかりました、分かりましたので、そのキレーな顔で黒い笑みになるのはやめてください。
顔がキレーな分、余計に怖いですから、その顔恐怖ですから今日寝れないかも!

「で。誰やねん、あないなこと言いよった奴は。」
『謙也たちの後輩だよ、多分。あんたたちのこと“先輩”って紹介してたし。』
「後輩………っ!まさか、財前…?」
『そうそう、そうだよ。光くんから聞いた話。ムア…じゃなくて、校長先生のところからここに来るまでに聞いた。』

うーん、確かに白石は感が鋭いなぁ…。
これは役者魂を本気で発揮しないと、近いうちにバレるだろうなー。
まあ、謙也はその点、鈍そうだからバレることはないだろうけど。

担「ほな、HRはこれでお終いや。一限の準備しときやー。」

あ、今HRだったのか、すっかり忘れてた。
ていうか、HRそっちのけで話してても怒られない学校ってどんなんだよ!
まあ、こんなんですけどね…。

「舞鈴先輩。」
『ぅわっ!!!………な、なんだ、光かー。』

いや、今のはマジで寿命が縮んだかも。
後ろから急に声かけられるとか、初めて経験したわ。
あ、じゃあ今日はお赤飯にでもしようk

「何言うてはるんですか、舞鈴先輩は…。」
『え?聞こえてたか?』
「はい、バッチリ。録音もしました。聞きます?」
『いやいや、待て待て。今の録音する必要ないだろ!』
「そうですか?俺的には結構ツボなんで、先輩の心情の丸聞こえ。」
『そういう割にはツボった様子じゃねーじゃんかよ!』
「まあまあ。…そんで、財前くん…?俺ら、君に話あんねんけどなぁ…((黒笑」

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